壬生寺道でバスを降り、嵐電の線路を越えて狂言の前の
わくわくした人波に混じって進むと、春に訪れたときは閉まっていた
旧前川邸の門が開いていましたので先に立ち寄ることに。
大河ドラマの出演者さんたちのサインやポスターなど、
先回は雨のときに眺めたのを思い出しながら。
さて、今回の京都行きのメイン、壬生狂言へ。
10月とは思えないほど暑い日でしたので開場まで木陰で待ってから入り
ほぼ満員になっていた会場の、片隅に夫と座りました。
上映中の撮影は一切、禁止されていますので画像ではお伝えできませんけれど、
今回、鑑賞できたのは「賽の河原」と「花折」という演目。
「賽の河原」では責め苛まれる餓鬼の役を大きな仮面を被った小さなお子さんが
一生懸命演じておられて最後に救われるのも納得の健気さ、年少のころから
地元の方々が大切に守り伝えてこられた様子が伝わってきました。
「花折」は狂言という名にぴったりの演目。動きひとつひとつが面白く
台詞は無くとも笑いに満ちた時間になりました。
ふと右手を見てみると階段状になった客席は、ちょうど八木邸のお隣あたりに位置していて
きっと隊士さんたち、見晴らしのよいところから眺めていたのではないかしら…と
思ってみたり。
その日は続いて「土蜘蛛」「道成寺」「橋弁慶」「桶取」と
大河にも登場した演目もあって私はとても観たかったのですけれど
膝を痛めていた夫がギブアップとなって外へ。
ふたつのみで念願の壬生狂言鑑賞は終わってしまいましたが
夫は時おり可愛かった餓鬼の仕草など真似して愉しんでいます。
続きます。
「新選組ゆかりの地めぐり」
「高山・京都・金沢まち歩きの日記」