三谷幸喜さん作、西村雅彦さん、近藤芳正さん出演の舞台に足を運びました。
【作品の内容に触れますので、ご覧になりたくない方はどうぞスキップなさって下さいね】
絶対に、笑わせない、笑わせたら失敗…映画公開前は、完全にTVジャック状態の三谷さんが
唯一、宣伝のためにご出演になったという番組で言われた言葉の術中に
きちんとはまったつもりで、内容は一切知らぬまま、臨んだ今回の舞台。
冒頭に掲げられた自明とも思える断りの弁をスクリーンで読み、
積もる命の微かな音を聞きつつ、なぜきっかり90分で終わるべき舞台なのか、
スクリーンの必要性もだんだんと納得しながら、目の前に展開される心理戦を観戦。
双方の身勝手な言い分に、くすくす笑いは、やはりどうしても湧き起こるなか、
いつのまにか沸々と、自他に向けて感情を滾らせてしまう、
やはり笑えない作品と銘打って大正解。
「オケピ!」以来の三谷作品の舞台鑑賞でしたけれど、チケット代を支払って余りある
佳品でした。
「演劇談義の日記」