テーマ:なんとなく雑記(554)
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台湾の鴻海に買収されたSHARP(シャープ)。液晶事業の失敗が主な原因だというが、買収されるかなり前からどこかピントのズレた製品づくりをしている印象は強い。
日本企業は一定の成功を収めるとそこに居着いてしまい、時代の変化を読み損なうことが多い気がする。そのため毎回後手に回ってマイナスからのシェア争いという不利な戦いを強いられている。それでもそこそこ戦えているのだからモノ作りの現場は優秀なのだろうが、経営センスはもっと改善する余地があるように思う。 「若者の◯◯離れ」はもちろん若年層の可処分所得の減少もあるだろうが、個人的には企業が「モノへの憧れ」を犠牲にしてコストダウンを推し進めた結果ではないかと思う。 確かにIT革命とスマホの普及はムダを省いた社会デザインには大きな貢献をしただろう。かつてのムダ多き時代を知っている者にすればスリム化されたように見える。 しかし生まれた時からコストパフォーマンスと合理性が幅を利かせる社会で育てば、そのような価値観しか育たない。そしてそのコスパ至上主義には「エコロジー」という大義名分と圧力がもれなくワンセットで付随する。まるでそこからの逸脱が悪であるかのように。 「音楽離れ」については最早CDプレイヤーを所有したことがない世代が出てきているらしく、その話に衝撃を受けた。 スマホの画面サイズがさらに大きくなるか、アイウェア型の情報端末が普及すれば紙の本も流通量が激減するだろう。 まあ情報そのものに価値を付けるソフトウェア産業はいずれアナログ所有とデジタル管理を選択するのがスタンダードになるのは間違いない。問題は「モノ」。 このほどシャープはロボット型の携帯電話「ロボホン」を発売するという。近年のシャープは「アプリ万能説」的なオカルトにハマって沈没していった(※しゃべる掃除機とか・・・)感じだが、このロボホンは売れるかどうかは別としてやってることは間違っているけどやりたいことは間違ってないと思った(肯定的表現)。 消費者が欲しいのは「アプリ」じゃなくて魅力的な「ガワ」なのだ。ロボホンは「通話」という機能に「遊べるガワ」を付けた。その着眼点は間違っていない。が、エッジの全く効いていないデザインはいただけない。そこは「ゴティックメード」や「鉄血のオルフェンズ」のように共通部分の素体フレームだけを販売し、別途パーツ換装で好きなロボット風に自作できるようにして欲しかった。 踊ったり会話する機能は省き、通常時のポージング固定と通話時の姿勢を指定できれば充分。iPhoneは専用カバーと専用ドック・専用コネクタ商法で儲けているんだし、ソニーだってゲーム部門では専用メモリーカードをユーザーに買わせている。もう企業側が楽しみ方をひとつに固定して売るのは古い。 「そのままでも使えるけど、より便利に、より楽しむためには別途専用パーツを買ってね」という商法は別にエグくも何ともない。むしろ趣味性の高いアイテムはそうあって欲しいくらいだ。 幸い我が国ではロボット型電話機とコラボできる取引先は腐るほど存在する。素体部分も「スーパーロボット系」や「リアルロボット系」などのバリエーションも考えられるし、期間限定やイベント会場限定のパーツ、あるいは専用ボイスデータなどを独占販売することも可能。ガンプラやゾイドとコラボするだけでもグラっとくる人間は一定数いるはずだ。 最初からスマホとの2台持ちユーザー狙いで機能を通話限定にし、周辺機器で儲けを出すと割り切って1万円くらいの素体端末価格でなら商機はあるだろう。 ・・・なんか思いっきり脱線した。そうじゃなくて、いま必要なのは「スイッチング感」や「クリック感」だと思うという話。 液晶タッチパネルは専用部品数が減らせてコスト削減向きなのかも知れないが、ボタンをカチッと押す感触や物理キーで機械を操作する感覚は所有欲の育成に有効なんじゃないかと思うわけで。どっかのヒマな大学で実験してみて欲しい。 そもそもいま売ってる自動車はどれも燃費優先で曲線を多用したデザインだけど、タイヤはもちろん、清涼飲料などのCMに使われる「カッコイイ車」ってのはたいてい旧車なんだよ。それはモノを売りたい側の広告業界ですら現行車はカッコ悪いって認識している証拠でしょう。 空気抵抗での燃費向上は捨てて旧車ルックのハイブリッドとか出せばいいのになぁ。トヨタ「オリジン・ハイブリッド」とか最高じゃないすか。海外でも売れると思うんだがなぁ・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年05月18日 15時42分16秒
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