上川総合振興局 地域政策課の アオキチ です。
11月20日、当振興局と包括連携協定を締結している北星信用金庫さんとの連携事業として、旭川農業高校生を対象とした農業講演会を開催しました。
講師に名寄市のブドウ農家、竹部麻理さんをお迎えし、今年初リリースとなった自家製ブドウ100%を使用したワイン「森臥(shinga)」の完成に至るまでなど、1年生約160名にお話をしていただきました。
道北の都市、名寄市。ここでブドウを栽培している農家さんは竹部さん以外にいないそうです。それは、ブドウの糖度には、生育中の積算温度(毎日の平均気温の合計)が大事だからとのこと。やはり、南方のブドウ農家さんと比べると温かくなる時期が遅いため、スタートダッシュで負けてしまいます。
でも、竹部さんは、農業をやるなら好きなものを作らないとしょうがない、大好きなワインを自分で作りたい!と、夢を実現するため、ご夫婦でブドウ栽培に頑張ります。
しかし、その道は平坦ではありませんでした。2004年にブドウの樹を30本、2006年には2,400本を植えましたが、病気にかかり全滅…ご主人の怪我…あきらめた時期もあったそうです。
本当にやりたいことは、あきらめても力が湧いてくる。好きなことが1番。やっぱりもう一度やってみたいとの想いが、竹部ご夫妻を再チャレンジに向かわせました。
寒さに強い、小公子(しょうこうし)という品種を見いだし、いろいろな工夫をして、ついに今年、夢を実現!「森臥(shinga)」を初リリースし、大好評のうちに完売することができました。
(写真は、講演会資料より抜粋)
竹部さんご夫妻が、これから目指すのは、ワイナリーの設立です。今は、岩見沢のワイナリーに委託醸造しています。しかし、果実酒醸造免許は簡単には取得できません。最低醸造本数8,000本、その原材料の確保や醸造責任者、売り先の確保など、乗り越える壁はたくさんありますが、これからも自分の好きなことに情熱をそそぎ、クリアしていかれると思います。
竹部さんは、こうも仰ってました。「農業は、泥んこにもなるし、かっこいい仕事とは思われてないが、縁の下の力持ち的な存在。それでいい。」
そう、お話をする竹部さんは、かっこよかったです。ご講演ありがとうございました。
また、ご尽力いただいた、北星信用金庫さんにも改めてお礼を申し上げます。
竹部ご夫妻の「森臥」ホームページも是非、ご覧ください。
http://shinga-shinga.jimdo.com/