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テーマ:まち楽ブログ(32379)
カテゴリ:国際交流
こんにちは
総合政策部政策局総合教育推進室です 若者の海外留学を官民挙げて支援する 「ほっかいどう未来チャレンジ基金」 により本道農業の魅力発信のため、ドイツで有機農家の元で研修生として働き、持続可能な農業のあり方や、農家民宿を経営する農家でグリーンツーリズムについて学ぶ学生留学コース石垣のぞみさんから3月の活動の様子が届きました 3月は、新型コロナウイルス感染症の影響でSchlossberghofのFerienwohnungen(休暇用の家)も集客が難しい状況となりました。バイエルン州で実施している新型コロナウイルス対策として、不要不急の外出の禁止、仕事以外での宿泊施設利用の禁止などが義務付けられたためです。 しかし、そんな中でも農場での仕事は動物の世話や薪の準備、農場の整地など毎日尽きることなくありました。
2月にも報告しましたが、現在ドイツでは30年前に比べて約70%の昆虫が減少しているという研究結果があります。このことが生態系に及ぼす影響は計り知れず、Schlossberghofでは少しでも昆虫の生息地を増やそうと木の枝を使った昆虫の住処を羊の放牧地の中に作りました。とても簡易的なもので、細い木の枝を集め、木の根元に重ねていくというものでした。 農業においては、虫の話は害虫として耳にすることが多いです。虫を減らすための対策は講じられていても、虫の数を増やそうという発想は自分の中に無かったため、このような一連の作業は自分の中に強く印象づけられました。
この農場では、Ferien wohnungenに宿泊したゲストは自分でコンポストのコンテナに生ごみを捨てる仕組みをとっています。今月に入り、満杯になったコンポストのコンテナから、十分にコンポストとして機能するもの、まだ完全に分解されていないもの、ごみ、と手作業で分別する作業を行いました。 この小さな農場では、コンポストが熟成したら自家用の畑にそれを用い、そこから野菜を作るという流れになっています。コンポストを畑に用いる前に、このゴミを取り除くという作業が大きな手間となりました。
私はこのことから、多くのゲストがコンポストについて理解していないのだと感じました。 日本でもそうですが、ごみは捨てたら終わりで、後は業者が回収して自分の前からは見えなくなります。ごみを袋に入れて出してしまえば、正しく分別されているか確認する人はほとんどいません。しかし、農場でごみの行く末をコンポストの分別という作業を通じて見届け、一人一人の意識の低さがこのようなことを引き起こしうるのだと実感しました。 そして持続可能な社会、これは誰か一人が頑張って実現するものではなく、社会全体で目指していかなければならないのだと改めて感じました。
3月下旬からは、このschlossberghofを離れて、電車で7時間ほどかけてrotenburg(Wümme)と呼ばれる街に来ました。新しい農場の名前はHof Grafelといい、こちらも有機農場に加え、fehrien wohnungenを経営しております。ここのFerien wohnungenは50年以上続く歴史のあるもので、ドイツの休暇の時期には25~40名ものゲストが集まるそうです。また、農場自体は400年前からあり、現在の農場の娘さんで12代目という話でした。 本来であれば、もうすぐイースター休暇でfehrien wohnungenはゲストで満杯となる時期ですが、新型コロナウイルス対策として客を取ることができない状況です。その一方、春の日差しに包まれた農場は美しく、心満たされながら動物の世話やグリーンハウスの準備などを進めております。 世界中どこも大変な時期ですが、皆様の健康を祈りながら、私はこちらで活動を続けて行こうと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.04.15 14:28:13
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