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2015.05.22
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前回は、数学の出題にパターン化はなくなった、ということについて書きました。今日は、もう一つ注目すべき点について書きます。

数学の問5の問題です。

数学問5

太字でわざわざ「答えを導くまでの途中経過も書きなさい」とあります。正解がなんなのかではなく、どうやって解いたのか、という点に注目した問題になっています。

この問題の正答率は、(1)が57.3%で、(2)が5.6%でした。問5については長い間「規則性」についての出題が続いていました。それが昨年は「連立方程式の応用問題」で、今年は「2次方程式の応用問題」となりました。しかも、連立方程式は「距離、速さ、時間」について、2次方程式は「割合」についての出題となっていて、多くの生徒が不得意としている分野から問題が作られています。

数学にはもうひとつ完全証明の問題も出題されています。配点はそれぞれ10点ずつです。これもふくめて、文章やグラフなどをしっかりと読み取り、きちんと途中経過を含めて考えることができたか、といったチカラを求められているのです。このことがもうひとつの数学の出題の注目点です。

こうした出題に対してどう対策をとるべきか。この「途中経過を書く」というのが生徒たちは苦手です。多くの生徒の数学の学習法は、テキストに「解答だけを書いて」終わります。間違っていると消しゴムで消して答えだけ書き込みます。途中式を書かなければならないような問題にふだんからそれほで取り組んでいない、ということもあります。

やっかいな問題にぶつかったとき、数学が得意な生徒は、問題文から図や線分図を書いたり、表を作って整理したり、と手を動かします。手を動かすと言うことは頭がはたらいている、ということでもあります。それに対して数学が不得意な生徒は、じっと問題文とにらめこするだけです。私はそんな生徒に「じっとながめていても解答はあぶり出しのように出てくることはないよ」と言います。

どう解いたか、を問われたときにしっかりとその過程を記述できるチカラは、一朝一夕に身につくものではないのです。パターン化がなくなった数学への対策として、全国の公立高校の入試問題を解く演習をすること、と書きました。どう解いたか、を問われる問題についても、そうした出題が各都道府県の入試問題にたくさん出題されています。そうした問題にしっかりと取り組み、よい指導者に解答を添削してもらう、といった演習をすることです。





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最終更新日  2016.08.02 18:00:17
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