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カテゴリ:モンゴル経済・トゥグルグ
ロイター通信の日本語ニュースによると、モンゴルはかなりパニックになっているように書かれています。(多分、実際にはそうでもないんでしょうけど)
ニュースの題名が「通貨急落のモンゴル、米ドル求める市民が闇市場に殺到」とかなり衝撃的です。 内容は、大体本ブログで書かれているのと似たようなものです。ただ、視点を街の両替商に置いているところが違います。 ニュースは「厳しい経済危機に見舞われているモンゴルでは、通貨ツグリクの下落に歯止めが掛からない。パニックを起こしたモンゴル市民はブラックマーケットの米ドルや人民元に殺到、外貨不足が日に日に深刻化している。」で始まり、明確にパニックと書かれています。 更に「両替商のガンボルドさんは「ドルはもうないよ」と話す。ガンボルドさんは1990年のコミュニズム崩壊以来、両替商を営んでいるが、これまでは外貨が足りなくなると、仲間内で融通できていたという。それが今では、ドルが海外から届くまでは、店を閉めるしかない。」と両替商のドルが底を尽いたとあります。 最近の対ドルでの下落率は世界の通貨の中でも突出しているとあり、ある銀行はドルとの交換を拒否しているともあります。こういうニュースを読めば、モンゴルにはドルがないかのようにも見えてきます。 更に、「チョイジルスレン財務相は今月、中銀の外貨準備残高は13億ドル、と述べた。ただし、中国との150億元の通貨スワップ協定を勘案しなければ、外貨準備は4600万ドルのマイナスとの見方を示した。」とあります。 本当に財務相がそう言ったのかは不明ですが、公表される外貨準備高にスワップ協定分まで含めるなんて、聞いたことありません。もしこの通りだとすれば、確かにモンゴルの外貨交換停止は時間の問題かもしれませんね。 今後の対応ですが、IMFが先週モンゴルを訪問し、政府関係者と会ったとありながらも、一部のアナリストは「モンゴルはIMFではなく、中国との通貨スワップ協定拡充に救いを求めることになると見ている。」と、痛みを伴うIMFより、当面の痛みの少ない(長期的には取り返しのつかない痛みであったとしても)中国を選ぶとみているようです。 具体的にはそのアナリストは「中国が域内に持つ影響力を生かして、IMFよりも大規模、かつより良い救済策を申し出る可能性が高い」と話してます。 「モンゴルは天然資源が豊富で、ロシアとの経済コリドーとしての潜在性を持つ。中国にとっては、戦略的に重要な意味がある」と見ているのです。 要するに、モンゴルのこの危機を助けてあげる代わりに、資源を担保に取り、ロシア寄りのインフラ整備を中国中心に仕向けようということなんだと思います。 「債務を削減し、海外投資家を呼び戻すと約束しているモンゴル政府は、給与の削減や学生向けの援助停止などの財政緊縮策を導入した。」と書かれていますが、闇市場ではドルを買おうと必死の様子が書かれています。要するに施策の効果はないってことです。 「モンゴル中銀のバヤルサイハン総裁は19日、地元メディアに対して、今年第1・四半期に総額235億ドルとなった対外債務の条件について再交渉することから、今後2年間は厳しい状況が続く、と述べた。」とあります。 楽観的なあの中銀総裁でさえ、あと2年は続くと言っているのを聞けば、相当厳しい状況だということが分かります。 このニュース、モンゴルに関するニュースなので、私も「ちょっと大げさかな?」なんて思えますが、これがキルギスとかトルコだったら「ああ、もうすぐデフォルトだな」と素直に思ってしまうのでしょうね。 つまり、多くの海外の人はこのニューを見てそう思うってことです。となると、一層投資資金は入りにくいでしょうね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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各銀行では1日当たりのドルの交換制限を行なっていますが、IMFが支援しているらしいとの話も広がり、パニックにはなっていません。
リーマンショックの記憶もあり、90年代初頭に市場経済へ移行した時の混乱を覚えている人も多いので、外国人から見ると驚くほど冷静です。 日用品で外国への依存度は高いのですが、 以前に比べるとモンゴル国内で生産しているものも増えていることも一因のようです。 中国が支援するだろうとかなり楽観的に話す人もおり、 中国に対する拒絶感はあまり感じられません。 それよりモンゴル人の目下の関心事はドルよりも組閣とそれに伴う政府機関の人事、10月に予定されている地方選挙のようです。 なにしろ小さい国なので誰もが身近に職を失う人や職を得る人がいるので無関心ではいられないようです。 (2016.08.26 16:03:12)
モンゴルがんばれさん、ありがとうございます。
そうですか、既に銀行では為替制限を行っているのですね。 中国からの援助受け入れの本当の意味を理解してないのか、楽観的過ぎるのかはわかりませんが、中国政府の思惑通りにモンゴルン人の対中国軟化は進んでますね。 そんな大変な時でも、関心の対象が政府人事などのないせいだというのが、モンゴルの楽観主義と重なります。はっきり言えば「誰が偉くなろうが、国の存続が大変なんだよ!」と言いたいんですけどね。 (2016.08.26 20:10:21)
8/25にS&Pはソブリン格付けをB2からB3に格下げしました。対外債務の条件交渉とは「融資」なのでしょうか?それとも「融資+債券」なのでしょうか?詳らかではありませんが、債券が入ってくると更なる格下げも覚悟しなくてはならないかも知れません。それを踏まえての「厳しい状況が続く」との発言なのかもしれませんね。
(2016.08.28 11:14:19)
応援していますさん、ありがとうございます。
債券はどこかの保証(日本とか)がないと、発行で気なのではないかと思います。融資相手も国際機関か中国、日本、韓国くらいじゃないでしょうか。現実性があるのはやはりIMFか中国ででしょう。 (2016.08.28 16:12:28)
お久しぶりです。
8月下旬にモンゴルに行ってきましたが・・・ 凄い円高でもありましたね。 半年前に1円が18トゥグルグだったのが21トゥグルグまで・・・生活が厳しくなりそうですね。 まだまだトゥグルグ安は続きそうですね・・・ そういえば、ラマダの対面が東横インなんですね。 開業したら、東横インに泊まることになりそうです。 (2016.09.20 19:34:41)
通りすがりさん、いつもありがとうございます。
はい、対ドルもそうですが、対円でも大変なトゥグルグ安です。一番の心配は、普通のモンゴル人の生活です。輸入品が多いので、なんでも高くなってしまっています。 そう、東横インがラマダの隣、パレスプラザの向かい、むかーしの中華料理屋跡なんです。開業したら、日本人の流れが変わるかどうか、ちょっと楽しみです。 本当は今年の春オープン予定だったようですが、まだですから、いつになるのかはわかりません。 (2016.09.20 21:10:53) |