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田崎正巳のモンゴル徒然日記

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2017.09.16
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カテゴリ:ユーラシアの歴史
このブログでも時々ご紹介する、モンゴルのインディジョーンズことモンゴルの歴史研究家であるSさんイコール鈴木宏節さんの「築地本願寺銀座サロン・Kokoroアカデミー」の講座に行ってきました。

こうした一般向け講座にしては題名が「モンゴルから考える歴史講座・遊牧民とはじめての文字」というかなりマニアックな内容です。

もちろんその分、モンゴルや中央アジアに関心がある人には、かなり満足度が高い内容と言えるでしょう。

今回は、特に遊牧民で最初に文字を使った人たち突厥(とっけつまたはとっくつ)と突厥文字の話でした。そして鈴木さんの強調した副題が「今のモンゴル=昔のトルコ」でした。

突厥というのは、要するにトルコ(発音的にはトュルク)の古代の漢字表現です。ちなみに、現在の中国語では土耳其と書きます。

突厥という国は、6世紀(大化の改新よりも1世紀ほど前)にモンゴル高原を含むユーラシア大陸草原地帯の大半を支配していました。

その突厥がオリジナルの文字を使用したのが突厥文字です。わざわざオリジナルの文字というのは、東アジアの多くの歴史は当然ですが、漢字で書かれており、そこには漢人の世界観から見た差別や偏見がたくさん含まれています。

文字を持たない遊牧民としては、その内容におかしいとは思ってもなかなか反論できなかったわけです。反証する記録がないわけですから。

ですが、モンゴル高原における突厥文字の発見、解読により遊牧民のいろんな面が見えてきたというわけです。

鈴木さんは日本でも(世界でも)数少ない、突厥文字の解読者であり、現在も大学の授業の合間を見つけては、モンゴルに行って大草原の中で突厥碑文を探し求めているのです。これが「モンゴルのインディジョーンズ」と言われる所以です。

まず驚くのは、トルコ語使用国の地理的広がりです。いわゆるトュルク系と言われる中央アジアの国々(カザフやキルギスなどのスタン系)はどこも今もトルコ系言語(あるいはその方言)を話しています。

ですから、地図を広げると東はモンゴルの隣のカザフスタンから西はユーラシア草原・乾燥地帯を含め西端のトルコ共和国まで、多くの人々にトュルク系言語が話されているのです。

モンゴル語とトルコ語は違う言語ですが、言語学的には共にアルタイ諸語に分類されます。このモンゴル語系には、歴史上の国の言語ではありますが、鮮卑語、契丹語も含まれます。

アルタイ諸語には女真語(女真族の言葉)、それと似た満州語もツングース語系として含まれます。アルタイ語の特徴は、膠着語(こうちゃくご)と言われています。簡単に言うと「てにをは」のような助詞を使うということです。

ですので、日本語も当然膠着語の一つです。なので、今はどうかわかりませんが、以前はウラル・アルタイ語系と言われてました。

このうちウラル系言語はフィンランドたハンガリーなど、ヨーロッパにありながら周辺国と全く違う言語の国で有名です。

今回の講義では、この突厥文字を碑文(草原に立っている大きな石版、例えば高さ3m幅2mとか)に書かれている突厥文字を直接読もう、という内容でした。

全く知らない未知の言語、しかも1400年も前の文字を今の我々がのんきに講座を聞きながら読めるのかと思いましたが、確かに解読できました。(できる気になりました)

(続く)





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Last updated  2017.09.17 17:19:28
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