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カテゴリ:仕事・お金
今回から職場での「パワハラ」についてまとめていきたいと思います。これまでの創生陸玖の学びをもとに考察をしていきます。
私も10年以上、社会人をやっていますが、新人のころは「これは、“かわいがり”なのか?」という気持ちを持ったことがあります。この経験から職場ではまず仕事に慣れることが当たり前なのだと認識しました。つまり、仕事ができるようになることを求められます。
「仕事なのだから仕事ができて当然」と考える人がいるのもわかります。けれども、その常識を全員が理解しているわけでもないのです。
今回は、職場での「パワハラ」について、「原因・要因」「心理的要素」を考えていきたいと思います。
パワハラはどこから生まれるのか?パワーハラスメントの略である「パワハラ」は、2001年から日本で使われています。20年間、この言葉は使われ続けているのです。
この職場のパワハラは、何によって生まれてくるのでしょうか?
パワハラは、風土的背景(社風)から生まれてきます。組織風土による要因が大きいのです。
つまり、パラハラは個人間の問題(たとえば上司と部下の関係)ではなく、“組織の問題”なのです。パワハラの言葉が、20年間、使われ続けている理由は、パワハラというものが、その職場の文化や習慣となって、繰り返されているからだと考えられます。
なので、その職場で、パワハラをする人がいなくなったとしても、また違う人が、パワハラの根源になる可能性があるのです。
パワハラはその組織の伝統??それでは、企業の人事部門・管理職600名を対象に実施された「パワハラに関するアンケート調査」の結果を見てみましょう。
この調査結果を見てみると、「パワハラ=教育」と考え、ポジティブに考えていることがわかります。「これは部下のためなんだ」「この職場の教育方法なんだ」と、“組織の伝統的な文化”としてとらえているのではないでしょうか。
これを見ても、パワハラは個人の考え方だけで生まれていないのがわかります。それゆえに、長い間、パワハラがなくならないのも理解できます。
「置き換え」の心理ここで、人間の心理からパワハラを見てみましょう。
人間は、心的ストレスを回避するために、不愉快な体験や記憶を無意識の領域の押し込み、忘れようとする働きがあります。これを抑圧と言います。
この抑圧された感情を別の対象に置き換えて、発散させようとする心の動きが人間にあります。これは、意識的に、もしくは無意識的におこなわれる人間の心理的防御策です。
過去にパワハラを受けた経験がある人は、パワハラをしてしまう傾向にあるのは、この心理的防御も考えられます。
上司に理不尽なことをされ、同じようなことを部下にしてしまう。中学生が、先輩にされたことを、後輩にするような流れ。このような人間の行動は、自分を守る心理作用なのです。
けれども、これは思考が停止しており、本能に従っているにすぎません。その文化を信じ、「自分が受けてきたことは正しい」と、証明しているようにも見えます。
パワハラには、他にも心理的要因が見られます。次回、それらについて詳しく見ていきましょう。
いかがだったでしょうか? 今回は、職場での「パワハラ」について、「原因・要因」「心理的要素」をまとめてきました。
人間は、意識的に、あるいは無意識的に自分を守ろうとする心理があります。それを組織が、そのままにしているとパワハラのようなものになるのでしょう。
明日も、もう少し「パワハラ」についてまとめていきたいと思います。
それでは読んでいただき、ありがとうございます。
【参考文献】 ・OKWAVE 『パワハラに関するアンケート調査』図解 心理学用語大全 人物と用語でたどる心の学問 [ 田中 正人 ]
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Last updated
2021/08/02 07:30:06 AM
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