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カテゴリ:まんが・小説・テレビなど
近頃このシリーズでは似たようなことばかり書いているような気がしますが、ぼくはとり・みき氏の熱心な読者という訳ではありません。コミックスを手に取って眺め始めると一気読みしてしまうことが多いことからもけして嫌いだったり苦手だったりする訳ではなくて、いつだって面白いとは思いはしているはずなのですが、どうも引っ掛かりが少ないのです。作風は多岐にわたっていて、主戦場であるギャクからストーリーマンガ、エッセイマンガも含めてそのいずれにおいても十分に楽しませてもらえるのだから、とり氏はマンガ家として多才であることは紛れもない事実なのだろうと思いはするのです。でも器用貧乏といっては失礼にあたりますが、どうも何を読んでももう少しでいいから物語なりに深入りしてくれたらいいのにというような食い足りなさが残ってしまうのです。ライトで軽快なタッチというのが貴重な資質であり得ることは重々理解しているつもりではありますが、この人の軽い絵柄で重厚な物語を読んでみたいと思うのはぼくだけではないと思うのです。ってまあマンガを生み出すことの苦しみなど知りもしない一読者が好き勝手なことを語っているんじゃないよとお𠮟りを受けそうなことを書いてしまいました。
『THE LAST BOOK MAN』(共著:田北鑑生)(早川書房, 2002) 『SF大将 文庫版』(早川書房, 2002) 「タイム・パトロール」、「スタータイド・ライジング」 『クルクルくりん 第5巻』(トクマオリオン) 『トマソンの罠』(文藝春秋, 1996) 「トマソンの罠」、「帰郷」 『パシパエーの宴』(チクマ秀版社, 2006) 「パシパエーの宴」、「カラオケボックス」、「宇宙麺」 『山の音』(早川書房, 1989) 『石神伝説 第2巻』(文藝春秋, 1998)
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Last updated
2022/04/05 08:30:06 AM
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