おじなみの日記

新人公演に行ってきました！
「ソルフェリーノの夜明け」の新人公演の時にも感じたけど、雪組の新人公演は
クオリティが異常に高い！
今回も難しい作品なのに本公演さながらの出来映えだと感じた。
群舞、コーラスも絶品！各自の芝居や歌も目立って下手な人も誰一人なく、
レベルの高い舞台を楽しませてくれました。
本役を演じてる上級生が凄く丁寧に各、新公の役の人に教えてるように感じる。
本役の芝居を活かしながら演じてる出演者が凄く多く感じた。
びっくりするほど、みんな上手い！
今日はSS席５列目で観劇。この前の日曜の本公演とまったく同じ席＾＾；

彩風咲奈さん（水夏希さんの役）
前回「ソルフェリーノの夜明け」の新人公演も主演をしていました。その時も安定感も感じられ
イヤミのない真直ぐな芝居と歌に感動したのですが・・・
今回はあの時の何十倍も芝居も歌も上達していました！
これにはマジで驚きです。この短期間でここまで成長するのかとオープニングのダンスとソロ歌を
聴きながら唖然とさせられました。
立ち姿や歩く姿、セリフの一つ一つまで丁寧に演じてて感動させられました。
プロローグで歌うソロ曲
「♪痛みが消えない　乾かぬ傷口～　眠れば止めどもなく　流れ出す」
ここまでのフレーズを聴いただけで前回との発声の違いもすぐに分かったし声量も驚くほどアップ！
歌いながら銀橋を歩いてる時の表情も余裕を感じられ自信を持ち出したように思った。
もうじゅうぶん自信を持っても良いほどのクオリティです。
このプロローグの歌声を聴き演技を観て、トップスターになるなぁ・・・って何となく感じた。
本公演でも大きな役をもらってるのもあるとは思うけど、
まだまだ幼さが残る可愛い感じなのにロジェを演じている時は大人の男に見える。
膨大なセリフ量なのにセリフを言ってる感じゃなく自然に話してるように思えるほど
（そりゃまだ、水さんほど自然で完璧なセリフではないけど）
自分の中から出てる言葉のように感じさせたのも凄い。
主題歌の「復讐こそが癒し」の歌唱もなかなか秀逸でした。
低音もやや苦しい所もあったけど、気にならない程度でした。
「♪二度と聞こえぬ呼び声」の部分はかなり低い音なのですが、がんばって出してた！
「♪はりついた悲しみを終わらせるあtめにだけ・・・」の少しメロウな部分もきれいに歌い上げてました。
2コーラス目の「♪人は移ろい行くけど」も低い音ながらがんばってた。
この歌の後のダンスや動きもカッコ良かった。
警察署でのカミーラとの言い合いも素晴らしかった！
「だから・・申し訳ない」の表情も秀逸でした。
その後のリオンとのやり取りのセリフでリオンが自分の事をあれこれ調べたと話してるやり取りで
「特に意味なんてないよ・・ただ、そういう人間だって事だ」のセリフが大和悠河さんソックリだった。
ここの場面のセリフは大和さんかと思う所が多かった。声質のせいだと思うけど。
この後の銀橋での香綾さんとのデュエットも素晴らしいクオリティだった。
コミカルに「♪本能～」って歌いながら銀橋を渡る3人のコーラスも本公演なみのレベル。
クライマックスでの復讐を止める決意をする場面の緊張感は新人公演とは思えない凄さ。
めちゃくちゃ上手すぎる！天才なんじゃないのかと思ってしまった。

香綾しずるさん（音月桂さんの役）
プロローグでの大きなナンバーも見事に歌い上げていました。
「♪心を　引き裂いた～」「♪　いつの日にかきっと追い詰める～」
「♪復讐のためにたった一人きり男は～生きたっ！」この3カ所の歌はかなり難しいと思うけど
余裕が感じられるほどの熱唱でした。さすが、安定してる。
ロジェとのやり取りのセリフもベテラン並の間。
「♪思えばあの日生まれた事や～」のソロ歌もいい表情で安定した歌唱で楽しませてくれました。
香綾さんのサビを伸ばす声に彩吹真央さんを思い出した。伸ばした声の切り方とかも似てるなぁ・・と思った。

帆風成海さん（未沙のえるさんの役）
シルエットの芝居のあと、まずいきなりソロ歌がある役です。
その前のセリフからも落ち着いてて焦りをまったく感じさせない。
他の組の新人公演を観ると、最初のセリフや最初の登場場面とか、みんな焦って感じられ
セリフも早口になってたり、声が出てなかったりする事が多いけど・・・
余裕でベテランかと思うような落ち着いた芝居に関心しました。
芝居が強めの歌をここまで落ち着いて演じながら歌えるのは凄い！
ブエノスアイレスのバスターミナルでの演技にはかなり客席もウケて爆笑でした。

凛城きらさん（緒月遠麻さんの役）
シルエットの芝居は本公演より分かりやすく演出してるように思った。
シュミットに刺され、しりもちを付いたロジェの父親がライフルをロジェの妹に向けて撃ち
妹は倒れ込み、シュミットは慌てて走り去る。シルエットの凛城さんの芝居も素晴らしかった。
診療所の扉から登場して余裕と貫禄を感じる落ち着いた芝居に感動。
凛城さんはやっぱり凄い！
「24年前、あの時の子供か・・・」の辺りのセリフは緒月さんの芝居の緊張感を見事になぞってました。

彩凪翔さん（早霧せいなさんの役）
凍るような冷たい芝居を見事に演じてました。
早霧さんの芝居を上手くなぞりながらも、オリジナリティも感じる演技だった。
診療所で「動くな！」と言ってライフルを構えて出てくる姿にスターのオーラを感じた。
鋭く尖った演技が最高です。
「なら撃て・・・こいつを殺す！」の時の悪魔に取り憑かれたかのような芝居には鳥肌が立つほど感動。
ここは本公演の早霧さんの芝居にも毎回、尋常じゃない狂気を感じて鳥肌です。

真那春人さん（奏乃はるとさんの役）
「ソルフェリーノの夜明け」本公演でハーモニカを吹く少年ポポリーノを演じて観客の涙を誘った
真那さんはポポリーノとは正反対に近いようなこの役を見事に演じ切ってました。
低い声でのセリフ回しや表情も素晴らしくベテランさんかと思わせるクオリティ。
苦しんで死ぬ芝居もやり過ぎる事なく、丁度いい緊迫感を保ってたのにも感動。

夢華あみさん（愛原実花さんの役）
最初の登場場面「修道院の裏口」でのいきなりのセリフを聴いてびっくり。上手い！
最初に小さい声で「ヤコブ」って呼ぶセリフがあるけど、凄く自然だった。
愛原さんの自然な演技をよくなぞってて凄いと思う。なぞるだけで難しい役なのに・・・。
ヤコブに「断られたわ」ってセリフから会話が始まるけど、研1生と思えない落着きと貫禄。素晴らしい。
倉庫で「口を開けて！口を開けさせるのよ！」「青酸カリよ・・・噛み潰したの」の
緊迫感漂う場面のセリフもバッチリその場面の空気感で話せてた。凄いと思う。
愛原さんが丁寧にいろいろ指導してあげたのだろうなと、思いながら関心してました。
ソロナンバーも聴きやすい歌声で安定した歌唱に驚きです。
「♪ただ～夜の風に身をまかせ歩く」の高音部分もファルセットと地声を上手く使い、
テクニック的にも凄い。
クライマックスの診療所の夜の場面のセリフも素晴らしかった。
完璧と言っていいほど、心を伝える芝居でした。

透真かずき（沙央くらまさんの役）
ひょうひょうとした芝居も沙央さんを上手くなぞってて、作品の緊張感を緩和する役を見事に
果たせていた。表情も魅力的でこれから要チェックです！
本公演とは違うセリフがあった。アドリブではないと思うけど。
ブエノスアイレスのバスターミナルの場面のラストで何かを食べに行く話の所。
「鳥は嫌いだ」「出来れば豚肉は避けていただいた方が・・・」のコミカルな場面で
彩風さんが「二人とも何かトラウマか？」の後。
本公演では「馬ですか？馬なんて食べるのかなぁ？あ！アルゼンチン料理？」って感じのセリフなのですが、
「トラですか？トラなんて食うのかな？」に変えてて、ここでも笑いが起きてました。

此花いの莉さん（舞咲りんさんの役）
歌の上手さで定評のある此花さんは芝居も個性があって安定してて素晴らしい。
このコミカルな役も見事に演じてました。舞咲さんのバシッって叩く演技をなくしてました。

煌羽レオさん（彩風咲奈さんの役）
彩風さんの芝居にかなり忠実に演じてる感じでした。この人も焦りをまったく感じさせない余裕の演技。
「けど、最近増えてるのじゃないのか？発作起こすのが」の所とか、声を張るセリフじゃないのに
小さい声でも確実に聞き取りやすく感動しました。

月城かなとさん（大湖せしるさんの役）
目つきとか大湖さんを思わせる鋭さもあり、セリフ回しも大湖さんのを上手くなぞってました。
かなりまだ若手なのに落ち着いた芝居です。

モニークを演じた花瑛ちほさんの演技にも関心させられました。声が魅力的で終演後すぐに
誰が演じたのかパンフレットで確かめたくらいです。
クリスティーヌを演じたと透水さらささんも美穂圭子さんの落ち着いた芝居を
丁寧に心を感じる芝居で感動させられました。

エンディングの演出は銀橋にロジェが出て本舞台を舐めるように観て花道を去って行く演出ではなく
本舞台と花道いっぱいに出演者が広がり素晴らしい最高のコーラスを聴かせてくれました。
雪組のコーラスが今はやっぱり最強です。
全員の心を感じられるコーラスで凄い感動しました。

これだったら本公演の値段を取っても十分に通用する舞台だったと思った。
このメンバーでのショー「ロック・オン！」も観てみたい！

終演後にまたまたいつもの居酒屋で遅くまで呑んでました。
素晴らしい新人公演を観れておいしい酒が呑めました＾＾v