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カテゴリ:日本映画
ジュリーこと沢田研ニ世代ではありませんが、人気アイドルだったという過去が信じられないほど、はじけた演技でした。沢田研ニといえば、目立たないちょっといい映画『eiko[エイコ]』にも出演していましたね。 敬愛する塚本監督の代表作『鉄男 TETSUO』の次に撮ったのがこの作品。原作は諸星大二郎の『妖怪ハンター』。 (あらすじ) 教師をしている義兄・八部(竹中)から「重大な発見をした」と手紙を受け取った考古学者・稗田(沢田)は東京にやってくるが、八部は女生徒・月島令子(上野)と共に行方不明になっていた。八部の息子・まさお(工藤)と一緒に二人を探す稗田だが、校内で謎の生物に襲われるのだった―――。 すべてに時代を感じるも、笑いながら観てOKな壮絶な映像は、すでに塚本監督ありきという感じで、キャラが立っている。唯一音楽だけが塚本作品らしくありません。 一言で言えばエキセントリック! 化け物ヒルコがキモ怖く、原作どおりの造形なのかはわかりませんがインパクト大です。 そんな外見の奇矯さはさておき、物語の筋道は実にきちんとしています。お決まりの焦燥による汗は健在で、懐かしい感じの作品でした。ふと『HOUSE ハウス』を思い出しながら、エキセントリックさでいえば、いい勝負です。 八部が発見したのは、古代人が悪霊を静めるために造った古墳とその入り口。危険を顧みず中へと進入した彼が失踪し、残されたメモを手がかりに、稗田とまさおは妖怪退治にのり込みます。 まさおの背には火傷の痕のような人面相が浮かび、次々と死人が出て、稗田お手製の武器は使い物にならない。絶体絶命のピンチに、ただひとつ有効な武器はキンチョール・・・シュールです。 そう、妖怪ヒルコはまるで蜘蛛のように走り、ハエのように飛ぶ人面虫。齧られればゾンビ状態で増殖する、恐怖の妖怪なのでした。 そのヒルコにたった二人で挑みながら古墳の謎に迫っていく―――結末は映画でご覧くださいませ。 VFX(CG?その違いがよくわかりません)が多用されますが、手作り感もかなり残っていました。私的にはお金かけてると思いましたが、目にした感想の多くは「低予算だ」というものばかりでした。よっぽど酷い覚悟をしていた私でした。 でもこういう作品がレンタル店に生き残っているというのは、コアな塚本ファンが多いからでもあるのでしょう。 そんな方にだけ、おすすめしたい映画でした 監督・脚本 塚本晋也 音楽 梅垣達志 出演 沢田研二 竹中直人 上野めぐみ 工藤正貴 室田日出男 余貴美子 (カラー/90分) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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