リケ女(りけじょ)、特撮の操演を推理 !
特撮に感化されたリケ女(りけじょ)の名推理 2024/02/14開始村松「こ、こんにちは」夕子「何よ、どもったりして」村松「ケータイも固定電話と同じで放置に近いから、今回は偶然近くにいて良かったって思って」夕子「あ、なるほど。ね、無理強いはしないけど、良かったら来ない ? 」村松「喜んでお伺いします。ではスクーターで」・・・・・時間経過・・・・・夕子「今年二回目ね、いらっしゃい」村松「あ、ああ・・・おじゃまします」夕子「こないだはほんっと、物足りなかったもん」村松「あんまりあっさりしてたから、電話ってことにしたしね」夕子「ほうらまた、ウソが始まった」村松「俺、こないだは電話で済ましたかなぁなんて思ってたからね。困ったおつむだよ」夕子「あ、そうそう。最近のブログ、長編で良かったよ(「太平洋の翼」)。あなた、操演がわからないなんて言っときながら、とうとうそれもていねいな解説付きで掲載したもんね」村松「一番っていうか、唯一きけるのがお前なんで、意見訊きたいって思って」夕子「あたしは劇中からよく見つけたって感心したもの。ドッグファイトシーン相当観察したよね」村松「ほぼ半月かかったからね。じゃあ夕子の意見はオッケーってこと ? 」夕子「ええ。特撮全史の解説にも全く同じ写真があったしね」村松「そうか。それで調子に乗りついでと言っては何んだけど」夕子「まさか・・・あたしに ? 」村松「あの映画のヘルダイブ・シーンは、いわゆる編隊からの離脱姿勢にはなってないような・・・」夕子「言ったわね」村松「いや、仮にも昔から世話になってる天下の東宝を非難するつもりなんてないよ。だいいち、今回アップしたヘルダイブだって、正確さには自信はないしね。でも、頭のいい夕子にズバリきいてみようと思ったんだけど、あ、あの下手なイラスト持って来たんで」夕子「謙そんして、けっこう良く描けてるじゃない」村松「かたじけない。それでききたいのは・・・ま、まさか夕子」夕子「言っとくけどね、あなたが掲載したブログがヒントなのよ」村松「またか・・・。やっぱりお前はリケ女(りけじょ)だ。応用できるんだなぁ・・・」夕子「あたしの考え方の基本は、言わば思考の回転。あなたのブログ読んでから、飛行機の吊り方のパターンを考えてみたの。どうしたの ? 」村松「なるほどと思って感心したんだよ」夕子「あなたの言わんとするところ、わかった気がする。ただし勘違いでなければね」村松「きかせて」夕子「このイラストの構図で離脱機がダイブすると、あなたが――多分だけど、初めに想像した通りの画面になるよね。どお ? 的が外れてない ? 」村松「全くその通り。何んだか昔、興味なかった夕子を感化しようとした頃を思い出した」夕子「あなたが技術的な話をしてくれたから、その仕組みに興味が出たのよ」村松「本当に意気投合出来る相手は、一生涯に現われるかどうかって感じだけど・・・夕子は俺たち所帯こそないけど、こういう形もいいんじゃないかって」夕子「あたしの株上がったのね」村松「だって、人の話に興味は向けても、それ以上のことに心を向ける相手なんて、まずいないだろ。夕子は未だに奇跡に思える」夕子「ありがとう。それでね、このイラスト、スキャンさせてくれる ? 」村松「ああ、いよいよだね」・・・・・夕子「さてと。あなた、一機ずつ飛行機を描いてるのは、図を簡略化するため ? 」村松「うん。その通り。あ、そうか、一機しかないのに編隊機じゃあおかしいよね。あとでフォトショップで、字幕をつけとくよ。なーんちゃって、ブログ掲載の時は俺の自宅だから、いつもの合理化で、今アップしてるような図になってるんだね。あ、もちろん夕子はそんなタイムラグなんか気にしないでいいから」夕子「上が編隊機で下が離脱機だから、ピアノ線はえーと・・・」・・・・・夕子「ほら。ね。あなたが描いた操演との違いを考えると、編隊機の吊り方かな。ハッキリ言って、編隊機と離脱機の吊り方自体は同じと思ったの」村松「ああ、なるほど。じゃあ編隊機は基本、姿勢を変えずに固定ってことか」夕子「ええ。もちろん全機が翼をバンクさせて急降下ってことも可能だけど、離脱機を何機か決めたんじゃないかって」村松「スゴい。もう解決だな。正直もっと考えるのかって思ってた」夕子「調子が狂った ? でさ、話をエスカレートさせて悪いんだけど」村松「いや、かまわないよ。ナニ ? 」夕子「あなた、まだUFO模型、完成してないでしょ」村松「うん。模型で一番苦手なのが曲がっているところ。つまり曲面。それさえ出来れば、先に進めると思うけど」夕子「あたしが言おうと思ってたのは、UFOの、というより円盤型飛翔体のメカニズムとか可能性」村松「夕子は円盤型飛翔体の存在可能性から、反重力肯定派だものね」夕子「あなたの篤志(とくし)的な性質の尊さを否定するつもりはさらさらないのよ。あたし、この機会にあなたの奉仕の精神を称えておくけどね、まずシングル・マザーの家庭や家計で苦労している人々への支援として毎月一万円を寄付してるでしょ」村松「まあ、無理だったらとっくにやってないけどね」夕子「それにウィキペディアに毎月一定額の寄付もしている。ホントはまだあるけど、遠慮しておくわ」村松「いや、かまわない。『チェンジオルグ』という怪しい組織。退会手続き困難にしてあって、クレジットカード更新するしか方法がないけど」夕子「まあいいやなんでしょ。お人よしなのよね。あなた、学歴や学術知識のことで誤解されることもあるけど、本当は気持ちが優しいのよね」夕子「話を戻すけど、私たち人類が今手にしている交通手段は、陸海空に見事に分かれて、それぞれ発達、進歩しているわ。でもね、当たり前のことだけど、車で海にダイブしたら事故になるよね。航空機は飛ぶ機能に支障をきたしたら、墜落するおそれがある。船舶も水に浮いて進むものは、何かの事故で浸水したら沈んで、たちまち溺水地獄よね。わたしは今の交通手段は、技術進歩のあるレベルにとどまってるだけって思うの」村松「スゴい ! 夕子が科学的なことしゃべると、一気に段落が進むよ。今の話で連想したことなんだけど、俺がいっとき趣味でやってたロケットさ・・」夕子「いい話が出たわね。そうそれよ。今の科学を見下すつもりじゃないけど、ロケットの推進原理って、ある意味、車などのレシプロ・エンジンより単純ってムードがあるよね。もちろん、実際は極めて複雑で、ロケット打ち上げが成功か失敗かで今でもニュースになるほどだからね。まさか車やバイクで発進成功なんて聞かないものね」村松「スゴい ! 」夕子「あ、ごめんなさい。本論に入るね。要は今の乗り物は基本、燃料の爆発による推進力ってこと。このまま行こうとする限り、交通機関の発達は期待出来ない。でも、『反重力』を科学的に否定したなんて公言してるくらいだから、人類も余り発達に望みは持てないよ」村松「同感。ネット見ても、円盤型飛翔体の飛行原理を否定して、さらに円盤型飛翔体そのものの存在をも否定したい奴らでいっぱいって感じ」夕子「どうしても否定するのなら、アメリカ国防総省が認めた空中現象の正体を見事に否定してもらいたいわ。まあ否定に徹底する人の脳みそは、とにかく全面否定に凝り固まってるから、相手になるだけ疲れるだけだから、あたしは無関心を装うけど」村松「そうだよね。ジェット機やロケットだと、噴射ガスの高温部が写真に写るけど、円盤型飛翔体は熱を出さずに飛行してるよね」夕子「それにね、熱源の有無ばかり言うのも変なのよ。もし空中現象が光線、ビームを発射するとしたら、その光線は多分熱を出すかも知れないでしょ。もちろん・・・・・ごめんなさい、ここで熱くなっても意味ないよね。それより、わたしはUFOって呼び方、好きじゃないわ。出だしの未確認っていうの、そろそろ確認済みなんじゃないかって思えて」村松「それ同感。俺、この会話で余りUFOって言いたくないな。元々は空飛ぶ円盤って言ったし、英語でもフライング・ソーサ―って」夕子「そうよね。でね、結論急ぐとね、この円盤型飛翔体は、燃料噴射無しで、しかも自在に飛行するでしょ。これは交通機関、あえて横文字使うと、『vehicle(ビークル)』の技術は今のところ人類は陸海空に分けた使い方に限定されてるけど、円盤型飛翔体が造れるようになったら、車のような車輪は要らなくなるし、飛行機の翼も不要になるし、水に浮くという船舶の浮力の考慮も要らなくなるのね」村松「凄い交通革命だよね」夕子「そう思うよ。ただ不便なものをあえて趣味性で残すこともあると思うし、円盤型飛翔体の欠点を指摘するなら、常に浮いていなければならないことかも知れないわね」村松「以前、夕子に飛行機の浮く原理を教わったこと思い出した」夕子「ごめん。わたしの知識なんてほんの一かけらだけ。偉そうなこと言えないわ」村松「でも、例えばクマンバチが飛べる原理なんかも、ようやく解明出来たのはごく最近だっていうし、原理の一部か基本を知るだけでスゴいと思うよ。第一、海外旅行へは何度も出かけるけど、旅客機の飛行原理は知らないってヤツがおおぜいいるよ。まあ、知らずとも旅行は出来るって言い返されればそれきりだけどね」夕子「ああ、それあったね。わたしは好奇心が強いのでしょうけど、一通り知りたいって思いが全くないと、進歩も発達もないと思うけどね」村松「夕子が大変だろうから今回は差し控えるけど、ホントはごく簡単にでも講義して欲しかったけどね」夕子「ごく乱暴に定義するとね、今の航空機の飛行原理、手段は、プロペラの回転で起こる風を利用するか、ロケットのように、燃料を狭い半密閉室内で爆発させて、その時の反作用で飛ぶものとに分かれるの。プロペラも噴射ガスも、重力という未だ解明されない力にどれだけ逆らえるかで、機体を浮かせているの」村松「なるほど。でも俺は『揚力』というものを余り理解出来てない。あのさ、よくものの本の解説に載っているのって、飛行機の翼の断面図があってさ、その翼の形が上側と下側にカーブの差を見せて、それで風の流れの速さにも差が出来て、その分揚力を生むっていうようになってるけど、小さい頃よく飛ばしたグライダーなんか、別に翼の上と下で形を変えてなんかなかったように記憶してるけど、これどこか間違いかな・・」夕子「飛行機の翼の形で説明している文献のことは、思い切って余り意識しないでいいと思う。これは飛行機械である飛行機の主翼の形を工夫することで、揚力を効率良く発生させるためと考えればいいの。で、あなたが言ったグライダーだけど、主翼はただの平らな板でもいいのよ。これウィキペディア見るとわかるけど、これもかなり乱暴に言うと、飛行機の飛ぶ原理は完全には解明されていないと思っていても、間違いじゃないの。大学入試で物理を選択して合格したあなたに対して失礼な言い方だったら、ごめんなさい。多分だけど・・・あなたが力学で使った『抗力』というのは、うるさく言うと『垂直抗力』なのよ」村松「平面上に、いや正しくは水平面上にか、水平面上に置かれた物体に働く力について、最初に学習したんだろうけど、力がどこにどれだけ働くかなんて基本から学ぶことをしなかったし、高校の物理では問題を解くための力を矢印で書き込むことばかりやってたからな」夕子「でも大学を目指す高校生としては正しい姿勢だと思うよ。それで横道にそれるけど、その時もお兄さんの指導が見事だったって聞いたけど」村松「うん。まず俺一人じゃ、何も出来なかった。兄は一つの物体に働く力を水平と垂直方向に分けて、すべて書き込めって教えてくれた」夕子「ろくな学習もしないで、テキトーに文系大学に流れていく生徒が多いからね(文系の方々ごめんなさい)。こないだどこかのサイトで聞いたんだけど、国立大理系行く人は、大学進学者のうちのほんの一握りだって」村松「まあ、データとしてはそうだろうけどね、でも俺に言わせれば、夕子のように英語などの文系科目必修のせいで、国立理系断念せざるを得なかった優秀な人がいる、現に俺の眼前に存在してるのも事実」夕子「やだ、照れるわよ」村松「夕子は企業にまさしく大いに貢献した。心臓が文字通り止まるほどのめにあっておきながら、たいしたもんだよ」夕子「いやだ・・・恥ずかしい・・」村松「恥ずかしい行為も抜群に好きだしね」夕子「こら、お下劣でオチってこと・・・」沼津市の自宅近くで数年前の夕子56歳