いよいよ公開「恐竜境に果てぬ」序章最新作 ! !
大一特技プロ制作、特撮挿絵画像付き空想科学物語、最新作公開迫る !お待たせしました。遂にブログSF序章最新作が本文、画像共に完成致しました。申し訳ありませんが、本格アップには時刻が半端なので、いつものようにここに一部を掲載して、本編アップにご期待いただきたいと存じます。恐竜境に果てぬ序章第3節・試運転その1「戦闘型タイムマシン」私は既に一度、天才物理学者にして発明家の田所修一開発のタイムマシン原型とも言うべき時間旅行試作機械を目の当たり見ている。その鉄の塊は、砲塔と砲身を取り除いた旧式戦車そのものであり、試験運転に足る最低機能を備えた構造と形状だった。戦車ほどの貫禄がなかったのは、母体とした戦車を相似形に縮小してあったからだろう。 ・・・・・・・・・・さて、彼の難解な講義は、時空理論で一段落していたが、工場もなく、ましてアルバイトの工員一人雇うでない彼が、あの富士山の麓の朝霧高原のログハウスの、これまたさほど広くもない仕事場で、どうやって戦車を母体としたタイムマシンを建造しているのか、不思議でならなかった。この疑問は、図らずも、田所が来意を語るあいまあいまの雑談交じりの説明で氷解した。ただしその奇跡とも呼べる理論のすべてを私如き浅学菲才の者に理解出来たわけがないのは当然のことである。一体田所は、私が奇跡的と形容する理論とそれに基づく発明を幾つ現実のものとしたか。本来これほどの発明の才能を持つ者なら、金銭欲が起こって当然だし、その欲望をほとんど労せずして満たせるほど、彼の造る機器はイギリス産業革命以来の一大機械革命を起こして世界中を驚嘆させ、なお余韻を与えるはずのものだが、考えてみると、これらの発明は逆に田所の身体生命を危機にさらすものばかりでもあった。・・・・・・・・・・田所「実はこれは現状では罪にならないある種の窃盗行為で実現している。タイムマシンの車体などの主な材料は『鉄』だ。だが例えばある大きさと材質の鉄板の必要量を、車、鉄塔などから直接取ることは法律に触れる。第一これらを盗んだとしても、溶鉱炉のような大規模な設備がなければ何の意味もない。まず、俺の自製コンピューターを使って、タイムマシン立体画像を作り、各部構造、材質を外装は戦車など、内装は今の車などを参考に次々決めて記憶させ、プログラミングしてゆく。もちろん、タイムマシンの心臓部である時空移動装置は、材料以外は、俺独自のプログラムを使うことは言うまでもない。例えばマシン装甲部分を作る場合、必要な鉄の量を分子あるいは原子レベルまで解析して求める。さて村松、今言ったこととダブるが、鉄に限らずあらゆる物質は、その構成要素の行き着くところは『分子』または『原子』とみていいわけだよな」・・・・・・・・・・タイムマシン建造技術をごく簡単に説明してくれた田所が、それとは別の目的でしばしば私のもとを訪れるうち、遂にある時試運転決行を告げた。考えてみると、私はテーマパークへの未練を断ち切ったわけでもなかったし、田所には間違いなく本来の目的があるはずだが、それを明らかにはしないままタイムマシン建造を進めて来たから、二人の意志は一致していなかった。わずかに共通していたのは、時間旅行出発への興味と決心だった。私たちが胸襟を開いて時間旅行出発決意を新たにするのはまだしばらくあとになるが、当然の順序としてタイムマシンの完成と太古への旅行は必至の実行課題であった。これが私たちのややズレた目的意識を何となく結び付けていた。ともあれ、戦闘力を有する重装備と装甲でかためられた前代未聞のタイムマシンが完成し、試運転の日が来た。 ・・・・・・・・・・田所「お前、警察が大嫌いだと、口ぐせのように言っていたな。お前は決して無謀なライディングをしないのに、たまに加速してせいぜい時速7,80キロも出した時に限って一斉に引っかかる、運が悪いんだと。今度の試運転では道路交通法から始まって幾つかの法規に違反して、見事に警察をけむにまく」私「ホントかよ。おもしれえ ! 一度でいいから、絶対つかまらねえ交通違反をしてみたかったぜ」田所「まず、些細なことだが、俺のタイムマシンにはナンバーがない。なくて当たり前だがな。秘密の発明品なのだから、ナンバー、車検証など一切ない」私「田所、具体的には何をやるつもりなんだ ? 」田所「今言った通り、まず田舎警察のパトカーをからかってやる。そのためにも無論一般道路へ出る。さて村松、やっかいで悪いが、俺の家へテレポートしたら着替えてくれないか。もちろんこれも万一の時のアリバイ工作の一つだが、それほど重要でない」・・・・・・・・・・以上、ごく一部をご紹介致しました。掲載画像もほとんどが合成で画面一新したものばかり予定枚数6枚でお送りする巨獣境冒険物語『恐竜境に果てぬ』最新作、まもなく公開です。ぜひご期待下さい !