せん妄の記憶、今や薄し2017年春
夢の断片「座頭市の師匠に殺される」2019/0913開始★離脱症状激発の記録★村松「けむったい話はよそう」夕子「あたしはけむったくないの ! どーしてもイヤだっていうのなら、仕方ないけど・・・」村松「ありがたい・・・。だけど、その記憶もだいぶ薄れた」夕子「去年(2018年)みたいに、あたしが質問っていうか、インタビューするよ。今度はフェイント気味のがあるかも」村松「え ! ? 」夕子「ね ! こういう時、意表をつかれたって言うんでしょ ? 」村松「スゴイね」夕子「早速いくよ。あなたは、自宅に思い入れがあるよね。それも新築の時に想いを馳せて・・」村松「う、うん・・」夕子「あ ! 公表されては困ることは、ストップかけてね。って言っても、あなたがブログにまとめるんだけど。このほうがインパクトあるものね」村松「コツを見事につかんで来たね。俺と話してて、『これブログネタになるのかな』なんて、けむたくない ? 」夕子「けむたくないって言ってるでしょ ! 」村松「ごめんなさい」2004年、横須賀の記念艦三笠にて。42歳。高校時代から容貌ほぼ変化なし。夕子「あなたが入院するきっかけになった症状をせん妄というらしいけど、経験者自身の可能な表現にすると、どんなものなの ? 」村松「2017年春の一回目の時は、まだいくらか現実認識が出来たけど、翌2018年夏の時は、全く意識がなかった。近所の道路で走って来た軽四輪に飛び込んだという記録(証言)があるから、この時即死してても当たり前だった」夕子「その話、正直恐い」村松「もう、俺は正常だなんて言い張れない。車に飛び込むなんて。何より、世間の健常な人に迷惑をかけてしまった」夕子「くどいけど、あなたが服用してたデパスは、とんでもない毒薬よ。自分を責めてはダメよ」村松「お前、初めて詳しく教えてくれたものね」夕子「体質に合い過ぎたのは不運だったかも。でも、断ち切れたからね。幸運だと解釈しなきゃ。・・でも、この薬のせいで生活のリズムを損ねた人がまだまだいると思うわ。患者は何も知らないんだし。無論、その当時は医師でさえ同じだものね」村松「聞き方うまいね。脚色の手間が省ける。ホントは今更ここでインタビューする事柄はないのに」夕子「いいの。改めておととし春の時と去年夏とでは『せん妄』に異同があるでしょ。おととしはどんな」村松「やけに赤い空だと見た。朝焼けかどうかはわからない。ワゴンRに乗ってスタートしてすぐ近所の病院に着いた」だが苦労が彼女を変えた。52,3歳の頃。夕子「今は空き家なのよね」村松「うん。ただ、すぐ近くの病院で開業した院長がこの古い病院を自由には出来ない事情がある」夕子「固有名詞出さないで『クリニック』にしようよ」村松「うん」夕子「クリニックを処分出来ないわけは ? 」村松「今の病院を開業した院長がね、クリニック時代に妻で女医の人と離婚したけど、この土地の権利が奥さんのもの。それで、建物そのまま」夕子「再婚は」村松「看護婦と」夕子「医師でやり手はそうなるね。60くらいで再婚か。で、あなたは空き家の古い病院に着いてから」村松「せん妄が始まってる。このクリニックの周囲を二周くらいしてる。駐車場のつもりで。これは存在しない」夕子「クリニックは営業してたの ? 」村松「せん妄の夢の中で。しかも、お袋が生きてた。和服を着て、俺の自慢してるの」夕子「車に乗ったあなたは ? 」村松「何台もの車にぶつけて、それでも切り返したり悪あがきしてる。で、お袋は息子自慢してる。看護婦が二人処置に出て来てくれるんだけど、ほどなく息を引き取る。こんな話聞いてて疲れない ? 」(このせん妄に於ける損害賠償総額数億円。事実は無論せん妄下のことで、賠償は無し)夕子「少し進めるわよ。座頭市はどんなふうに登場するの ? 」村松「・・・・・」夕子「あの、座頭市」村松「この話はくだらない。要するにキチガイの断片記憶だよ」夕子「結論・・なの ? 」村松「うん、まあ、そんなもの。お前みたいなしっかり者に付き合わせて申し訳ない」夕子「昭和54年は・・」村松「え ? 」夕子「昭和54年秋に会った時から、やがて月日が経って、私はあなたの来(こ)し方を知って承知したのよ」村松「済まない。話を続けるよ。座頭市、正しくは主演の勝新太郎がクリニックの裏の雑木林でロケしてるの。何んか己れがイヤになって来た・・・」夕子「改めて、2021年になったわ。どお ? あなたずいぶん頼もしくなったと思うよ。あたし、これが言いたかったの」村松「お前、優しいね」夕子「でも、支援に来てくれてる人たちも、上手に接してくれるでしょ」村松「話きいてそう思った ? 」夕子「患者には違いないでしょうけど、いい人々に恵まれたと思うよ」村松「ははあ・・」夕子「何よ」村松「ルックスをほめられたから・・」夕子「いい気になってるって言いたいの ? 何よ、自分こそわざと写真見せたくせに」村松「でも、ルックスについては、お前の手柄だよ」夕子「何それ。ま、いいわ。えーとね。話を戻すけど、あなたが2017年にせん妄に陥った時は、クリニックが舞台じゃないよね」村松「そうなんだよ。実にかなり離れたところ(地名は富士宮市杉田のある一角)だったんだよね」夕子「あなたが保護された場所は、これ言っていいかなぁ」村松「1985年夏に不倫した時使ったモーテルの近所」夕子「何んか、因縁感じるわね」平屋にこだわった彼女の念願の自宅。中央が自宅、右が車庫、左奥が離れの一間。建築完成間近の一枚。編集後記夕子「写真テーブルって言ったね」村松「うん・・・」夕子「白状しろッ ! 」村松「ぶつ・・」夕子「ハッキリ言え ! 」村松「仏壇・・・」夕子「あたしも仏壇買ってあなたの写真立てようかな」村松「むむ」夕子「陰膳供えて無事を祈ろうか」村松「・・・」夕子「いいえ、それより犬を飼おうかな」村松「家がよごれるよ」夕子「犬好きなんだもの。あなたグレートデン飼ったんでしょ」村松「決して甘やかさなかったぞ。しつけの言葉はすべて日本語」夕子「じゃあ、マスチーフくらいにするかなぁ」村松「殺されるぞ」夕子「成長早い ? 」村松「一年でほぼ成犬並み」夕子「せめてレトリバーくらいの体格は欲しいね」村松「俺、足が遠のくなあ」夕子「よおし。車に乗せて訪問するかなぁ」村松「・・・」夕子「足が遠のくの、ホントは望んでるんでしょ。わたしがいよいよ老女の域に入るから」村松「・・・・・」夕子「なんか報復考えなきゃ」村松「仕返しされるようなこと、してないよ」夕子「・・・・・」村松「何んか、悪いことしたかなぁ・・・・・」会話ブログ怠慢なるゆえか、不調。「せん妄」については、実際の二人の会話で詳細に及んだが、まとめる意欲を欠き、尻切れトンボのていでとりあえず措(お)く。★追加編集後記★夕子「ねえ ! 」村松「え ! 何んだまだかよ」夕子「座頭市の師匠って誰なの ? 」村松「ええッ ! ? ほとんど夢だから知らないよ」夕子「特徴は・・いくつぐらいの人 ? 」村松「まあ、ケンカが強そうな、3,40代の若造ってとこかな」夕子「ふうん・・。誰かに似てるとか・・」村松「俺の妄想の産物だな。どちらかというと、嫌いなタイプ。インテリっぽく見せてるけど、私立の、でもしか大学かよってるような」夕子「そんな小僧っ子が、勝新太郎さんの殺陣(たて)の師匠なんてね」村松「・・・」夕子「・・・」