カテゴリ:川や海
『石狩もりまる』さんより、川の便りが届いたので掲載します。
北海道北部を流れる天塩(てしお)川は、利尻島近くの日本海に注ぐ。北に向かって流れる珍しい川で、「朔北(さくほく)の川」と呼ばれる。流路延長256kmと北海道の三大河川のひとつ。「天塩川」の語源は、アイヌ語のテッシ・オ・ペッ(簗・多い・川)に由来している。 「朔北の川」ならでの現象がある。積雪寒冷地を流れる天塩川は冬の間に結氷し、川面は厚い氷におおわれる。そして、春の訪れとともに解氷("川明け")は南に位置する上流が早い。解けないままに流されてゆく氷塊は、下流の河道を埋め尽くした氷に衝突し、乗り上げる。その上を大量の雪解け水が流れ、融雪洪水となる。そのため河岸や堤防の痛みが激しいのだ。 一方、福島県を流れる阿武隈川も「朔北の川」である。桜は山の方から咲き出す。南に位置する上流から桜の開花日は始まり、順に下流に向かって進み、もっとも標高の低い河口が最後になる。 天塩川中流部には岩が簗(ヤナ)のように川を横断している地形がみられる。近年盛んなカヌーの川下り"ダウン・ザ・テシオペツ"に参加した。難所である簗を越えて、我が国第4位の長い川を下ると、河口近くに湿原「サロベツ原野」が広がる。その向こうには利尻岳の秀峰が見える。 写真-1 名寄盆地を潤して流れる天塩川。右支川・名寄川が合流。 写真-2 いたる所に姿を表わすテッシのひとつ・楠の瀬。 写真-3 カナダで見た9月のオーロラ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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