地球人スピリット・ジャーナル2.0につづく
「新書365冊」 宮崎哲弥 2006
この新書2006年10月30日発行だから、まったくの新刊ほやほやということになる。本日の新聞に出版社の広告が掲載されていた。「一日一冊、新書生活始めませんか!」というコピーが生きている。奥さんが見つけてくれたこの本、早速、紀伊国屋に行って、現物を見てきた。う~~ん、この本は自分で購入しなくてはならないと、さっそく入手。まだちらちらとめくり始めたところ。
今後、この本をナビゲータとして、私の新書本読みは、ますます進むことになりそうだ。この本の存在を知って、ああ、なるほど、私がこのブログを書こうとして、結局、新書本にたどりついたのも訳があったのだと、自分なりに納得。私の場合はそれなり、テーマ性を持っていて、なお、最終的には新書本にこだわり続けようと思っているわけではないので、新書本オンリーというわけではない。
しかし、著者は、雑誌「諸君!」誌上で「解体『新書』」と「『今月の新書』完全読破」という連載記事を持ち、2002~2006年の間、新刊の新書本を完全読破したという。少ないときでも月に60冊、多いときには100冊にものぼったというから、凄い。さらにそれをジャンル別にわけて、書評を書き続けたのだから、ニワカ新書本読みになった私としては、一応敬意を表しておかなくてはならない。
月に60冊~100冊、という勢いは、まぁ、私の経験から言っても出来ないわけではない。ましてや著者は、それを仕事として生業の中でやったのだろうし、それが自らの教養源となるのであれば、まさに著者にとっては願ったりかなったりの仕事だったのではないだろうか。
さて、取り上げられている365冊のうち、私が読んだ本はわずか10%足らずだった。この数ヶ月それなりのスピードで新書本を読んでみたが、結局私の場合は、図書館に並んでおり、かつ貸し出し可能な新書本に限ってきたので、全てを網羅する、という訳にはいかない。まして、くだらない本や超むずかしい本、現在のところはとにかく関心のない本は、読まないので、まぁ、読破率がこの程度であることは止むを得ない。
ただ、逆に考えると、ダブった数十冊に対する評価を読み比べてみると、これがまた著者である宮崎哲弥と私の傾向性の比較が面白いように現れている。その内容については後日、ひとつづつ提出していこうとおもう。「UFOとポストモダン」や「秘密結社の世界史」などの評価が高いことについては納得。
「社会学入門」や「日本共産党」などには点数は辛いが、注目していることに納得。「世界共和国へ」に対する評価も納得。ネグリ&ハートの<帝国>論にも触れている。現在の日本に流通している新書本を読んでいくのだから、同じような傾向がでてくるのは当然だが、またこの記事自体が「諸君!」という雑誌に連載されたという性質上、そのオススメ、ベスト新書がちょっとハズしていることも止むをえないかもしれない。
これから、もうすこしじっくり読んでみるつもりだが、一連の仲正昌樹を高く評価しているのは、納得がいかない。この元・統一原理活動家には、他にもたくさん著書があるようだが、私がこの人を読むかどうかは、いまのところ未定。読むとしても、批判的に読むことになるだろう。
「ケータイを持ったサル」などについては酷評してくれているので納得。それと香山リカについては評価が高い。私には、ちょっと「読めない」類だが、図書館には、彼女の本がたくさんあるので、時期がきたら、まとめて読破するつもり。ただ、私の興味からすこしはずれている。
「9.11ジェネレーション」もそれなりに評価されている。「ネオ共産主義論」などの好著の評価がないようだが、これは、今年の3月まででた新書本に限っているので、仕方ないのだろう。いずれにしても、この新書本が出ることによって、私のブログも、すこし俯瞰的な視点からの見直しが可能になりそうだ、ということで、私にとってはうれしい。
考えてみれば、雑誌類や業務上必要な書籍を除いて、この半年で、買っても読みたいと思ったのは、春にでた「ウェブ進化論」に次いで二冊目だった。そういえば、この「新書本365冊」には「ウェブ進化論」が評価されていない。多分、あまりに新しいこの半年一年のところは、多分、最新刊の「諸君!」に掲載されていて、まだこちらに再掲載されるまでに至っていないのであろう。
まぁ、とにかく、私はこの本を歓迎する。