中秋の名月の夜、お月見へのお供えを奪いにゆく、という愉しい風習、
皆さまのお住まい周辺にはありますか?
なるべく大きな袋を持って、お月様の出る頃、子供たちが友達数人と連れ立って出発、
普段行ったことのないお家にも入り込んで、お菓子を頂いてきてよいのです。
【松栄堂製 四季の香立て 月見月】
私が小学生の頃の戦利品は、スナックの袋菓子、キャンディ、
菓子パン、お団子、お饅頭などなど。
お子様がいらっしゃらないお宅で、来てもらったのが嬉しいと
ハワイ土産のチョコの箱を開けてくださったり、
何度お訪ねしても、いつもお菓子を補充しておいてくださるご家庭もあったなと懐かしく。
【中秋節・梨山烏龍茶】
数袋分にものぼる戦果を、すれ違うにわか盗賊団同士で見せ合ってから意気揚揚と帰り、
明りを消して煌々と照る月を愉しんでいる家族に武勇伝を報告しながら、
自家製のお団子を食べる秋の夜長。
その後数日は、おなか一杯お菓子を堪能します。
【栗あん中月餅】
ハロウィンという、とてもよく似た習慣があることを知ったのは、
ティーンエイジになってから。
はじめは自分の幼いころの風習との共通性には気づかなかったのです。
子どもができ、玩具店でかぼちゃの飾り物が目に付くようになって
ああ、同じようなことをさせてもらっていたのだと。
ドクター・ウォンカ氏にお菓子を取り上げられることもなく☆
月明かりのもと、遅くまで友人と過ごせる本当にワクワクする遊び。
【ハロウィン・パーティ・コスチューム】
今、住んでいる地域の方にお話すると、「初耳」だそう。
娘に話しても、とっても羨ましがってくれます。
お月様のお供えに、栗きんとんを作りながら
「ピンポーン♪」「お菓子ちょうだーい!」「お月見泥棒させてくださーい!」と
子供たちが訪ねてくれないかしら、なんて思うのでした。