50代女性、左上6、クラウン2次カリエス、Per、口臭、咬合痛+
前回のつづきというか
https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202212250001/
神経を取って10年〜30年も経つとなんらかのトラブルが発生し、最悪抜歯になる。
この症例も通常治療では誰が見ても100%保存は不可能で抜歯するしかない。
必ずトラブルが発生するのだから、そもそも神経を取る治療はしてはいけないのだ。
またそれは十分可能だ。
今日は最終日、3ピースに分解した歯根を再建した後、膿瘍搔爬した抜歯窩に再挿入して連結固定する。抜歯窩の歯槽骨はゆるゆるなので、歯根の収まりは悪い。特に近心根は元の位置に戻らなかった。それでも生着すると思う。人間の体は想像以上に強い。
結局神経を取る治療をしてしまうと早かれ遅かれ抜歯になると言っても良い。そのような治療というより加害行為をすること自体が前近代的であり、各種抗菌剤が発達した現代においては完全に誤った行為だということを知らねばならない。
・・両隣接歯には接着固定するためにグルーブやディンプルを形成し、あらかじめスーパーボンドを塗布しておく。
遠心根から
口蓋根
近心根
止血したらスーパーボンドで固定。
CRで固定する。
デュラシールで包帯する。
レントゲン写真での bfore/after だ。
近心根は元の場所に戻せていないが、多分問題ない。
before