新規患者さんの受付を再開しました。他院(よそ)で神経の保存は無理で神経を取って被せるしかないと言われたとか、そもそもこの歯の保存は無理だから抜歯するしかないと諦められたケースを主に受け付けています。
ここにメールしてみてください。お困りの歯の自撮り画像があると話が早いです。
mtlabo.400@gmail.com
・・60代女性、右上2、歯根破折、GA、自発痛+
この歯も通常の診断では保存は無理で抜歯するしかないと思う。
しかし、この年になって保存を諦めると次々に歯が無くなっていく。人間の歯の耐用年数は60年と言われているが、この歯だけではない、どの歯も耐用年数を超えているので脆くなっている。抜歯して歯が少なくなると残っている歯への負担が大きくなり、櫛の歯が欠けていく様に次々と抜歯になり急速に咬合崩壊が始まる。だから最初の歯を諦めないことが重要になる。
まずはレントゲン写真でのbefore/afterから
before
after
かなり腫れている。内部には膿瘍が広がっている
抜歯前
抜歯鉗子で引っ張ったら差し歯が抜けた
歯根は縦に破折している。歯根は真っ黒になっている
ヘーベルを掛けて
抜歯した
抜歯窩内部の膿瘍を引っ張って除去する。ズルズルといった感じだ。
抜歯窩は掻爬して3MIX入りの生理的食塩水のシリンジで洗浄する。隣接歯にはスーパーボンド接着のための維持溝を掘っておく
抜歯した歯根は硫酸塩還元細菌の代謝産物の硫化鉄FeSが象牙細管に染み込んで真っ黒になっており、4つの破片にバラバラになっている。再建に使うのは大きな2つの破片だけだと思う。
つづく