ストリップスを使わない隣接面CR3.3
70代男性、左上3、老人性の虫歯、咬合性外傷歳を取ると全てが億劫になり、何も喋らなくなり引きこもりがちになる人が多い。特に寝たきりになるとそうなる。喋らないと口腔内外の酸素濃度差ができる。酸素が足りないところがマイナス電位になり、そこに水素イオンが伝導しカルシウムから電子を奪い歯が溶ける。それが酸素濃度差腐食(虫歯)というわけだ。口腔内外では外側が酸素濃度が高く、内部の酸素濃度は低い。だから同じ歯でも内側から虫歯になる。外側は歯質があるように見えるが、内部は溶けてなくなっている。定期的にPMTCに来られているのだが、歯科衛生士も酷くなるまで気が付かなかった。通常治療では手が付けられないので、放置になる。内部には食渣が溜まり、ますます酸素濃度が低い状態になっている。食渣を取り除いたところ軟化象牙質を取り除いていく過程で、出血させてしまう。歯肉縁下まで虫歯になっており、直視が困難だからだ。ストリップスなど使えない。歯肉の内面をストリップスがわりに使うと言ったところか。隣の歯も早晩同じ運命を辿る。