こんにちは。
総合政策部政策局総合教育推進室です。
若者の海外留学を官民挙げて支援する「ほっかいどう未来チャレンジ基金」により留学中の林さん(北海道大学)から、10月の活動の様子が届きました。
地域密着の建築家を目指す林さんは、北海道と似た気候・産業を持つフィンランドのアアルト大学に留学し、先進的な木造建築技術を学修しています。
ほっかいどう未来チャレンジ基金HP
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/sky/mirai-jinzai.htm
ほっかいどう未来チャレンジ基金Facebook
https://www.facebook.com/mirachalle/
10月のフィンランドでは紅葉から雪景色まで、たくさんの美しい風景を楽しむ事が出来ました。学業も本格的になり徐々に忙しくなってきましたが、休日には建築を見に旅行に行くなど、充実した生活を送っています。
今月はアアルト大学ウッドプログラムの課題で、8種類の木材から自由に材料を選び200×200×200(mm)のキューブを作成しました。課題の目的は木材の可能性を理解しそれを明確に表現するということで、私は4種類の木を用い、その密度を利用して傾いたキューブを作成しました。
最終提出まで、毎日手を動かし続けることで樹種ごとの肌触りの違いや脆さ具合まで良く理解する事ができました。先月の課題や授業では木材一般に関して学びましたが、今月は樹種の違いによる性質の違いに関して学びました。この様に課題ごとにステップを踏みながら木に対する理解が深まっていくことを、とても楽しく感じています。
また、jointという別の課題で初めてグループワークを行いました。この課題では、3人1組のグループで3本足の木造ジョイントを作成し、機械で荷重をかけ壊れた時の荷重の大きさを競いました。
グループワーク中の英語でのコミュニケーションは日常会話よりもはるかに難しく、完成までに意見の衝突もありましたが、最終的には納得のいく物を作り上げる事が出来ました。言葉だけでは伝えきることができない自分の考えや自分らしさをどの様に伝えるか、今後も模索していかなければならないと強く感じました。
そして、最終課題のキックオフミーティングの敷地となるKoria駅周辺の調査も行いました。最終課題では、駅ホームのシェルターをデザイン、設計、施工し、実際に駅近くで行われるハウジングフェアーの際に多くの人に利用される予定です。
Koria駅周辺は観光資源も少なく人口も小さい町であるため、如何にその町にあったランドマークにもなるサステイナブルなデザインを考えられるかが重要になります。この2ヶ月で新しく学んできた「木材」に関することと、日本で学んできた「建築・都市」の両方をしっかりと掛け合わせて、デザインを考えていきたいです。
引き続き、多くのことを学べる様に、また長くて寒くて暗いフィンランドの冬を乗り越えられるように、楽しむ姿勢を忘れずに色々なことにチャレンジしていきたいです。