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国語の分析 その2 です。
問2の古文です。(ア)88.3%、(イ)78.0%、(ウ)65.6%、(エ)78.3%という正答率です。すべて四者択一問題で、誰が、何を、どうした、といったストーリーがわかりさえすれば答えられる出題ばかりです。理解が難しいと思われる部分にはすべて注釈がつけられていて、会話文にはすべて「 」がついているのでわかりやすいです。したがって、何か特別な対策をするというよりも、過去に神奈川県の公立入試に出題された問題を10年分ほど解き、全国の公立高校入試問題の古文の問題を2年分ほど解いておけば良いでしょう。その場合も、他の都府県の出題の中で、漢文や韻文、記述問題の類いは外しておいてよいでしょう。説話文にしぼって演習しておきましょう。あくまでも古文に「読み慣れる」ことが重要です。 問3の小説文です。漱石や鴎外、賢治などの古典的に著名な作品が出題されることはありません。中学生が主人公の最近の文学作品から出題されます。したがって、受験生にとっては身近な主人公で、比較的に読みやすい文章です。ただ、感情移入しやすい分、問題を解く際に「自分」が出てしまって失敗することもよくあります。あくまでも「試験の問題としての文章」だということを忘れないようにしましょう。基本は四者択一です。「ちがい」に注意して選択していけば簡単にふたつまでしぼれます。そこからしっかりと本文の内容と照らし合わせてひとつを選べばOKです。 例えば(カ)の問題です。選択肢を読んでみてください。 1 「夏樹」の視点を中心に・・・生き生きと表現している 2 それぞれの登場人物の内面を多角的に折り込むことで丁寧に表現している 3 比喩や感嘆符を用いた軽妙な語り口で鮮やかに表現している 4 俳句の鑑賞に関する知識を織り交ぜながら淡々と表現している のあたりがそれぞれの選択肢の違いです。「生き生きと」「丁寧に」「鮮やかに」「淡々と」の部分に注目します。 四者択一問題では、こうした「ちがい」の部分に棒線を引きながら、本文の内容と照らし合わせつつ判断をしていく「くせ」をつけましょう。なんとなく、といった印象で選んでしまう「くせ」を持っている生徒は絶対に修正することです。塾では、本文を読まずに選択肢だけを読んで解答を類推する練習もおこないます。あくまで試験だと言うこと。解法に How to があること。それを勉強しましょう。 神奈川県の公立校校入試問題の国語の選択肢はとても素直で、大学入試センター試験の国語の選択肢のような「クセ」はほとんどありません。丁寧に「ちかい」を読み取り、本文の内容と対照する読解法をおこなっていけば、まず間違いなく正解を選べるはずです。 さて、(ウ)の記述については次回にゆずります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016.06.24 15:11:17
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