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カテゴリ:路線バス
花小金井駅から西武新宿線に1駅だけ乗車するのもしゃくなので、歩いて田無駅に向かうことにしました。線路に沿って歩ければ安心ですが線路際にも住宅が出っ張ったり、へこんでいたりしていて思うように見通しが効かず思ったよりも遠く感じられました。
やがて田無駅の駅舎が遠くに見えてきた頃、塩梅よく線路に張り付くようにして建つ小屋のようなお店があり、それは居酒屋だったようです。しかもまだ3時すぎというのに開店しているものだから、我々の事を待っていたかのように感じられました。これは入らぬ訳には参りません。「福竜」というホントに小ぢんまりしたお店でした。カウンター席のみ8席程あるだけで、お客さんはまだいません。押し黙って気難しそうな店主で話し掛ける暇すらありませんが、常連とは打ち解けて愉快なタイプだと見た。卓上にはあまりうまいとも言えぬ、新旧の漫画のキャラクターが張り巡らされていて、その一枚はどうやら店主を描いたもののよう。お客さんが描いた絵を気に入り店内に飾ったものなのでしょうか。お通しが充実していたので他には肴をお願いしなかったものの、お通しを食べた限りでは、大抵の肴はおいしく頂けそうに思われました。こうした店はちょっと帰宅が遅くなった夜に屋台に寄り道するように立ち寄るのが良いように思われます。 田無の喫茶店は以前念入りに捜索したことがあるので、今回は町をさっと散策するにとどめ、[鷹03]で東伏見駅を目指すことにしました。東伏見稲荷神社の停留所で駅前まで行ける路線と接続しているようですが、乗り換えが面倒に感じられたので東伏見坂上という停留所から歩くことにしました。ここには早稲田大学の運動施設が集約されているようで、馬術場などもあります。しばらく歩くと駅舎が見えてきました。町をぐるりと散策するのにはそう暇を要せず、あっという間に飽きてしまったのでした。そうなると目当ての店に行くくらいしかすることもなく、でもやはりまだ開店前でした。周囲の余りにももの足りぬ呑み屋横丁を改めて眺めて戻ると営業を始めたようです。 「鳥金」という界隈で見かけた中では唯一の古い酒場に思われます。ただここも外見にはさほど年季を感じさせぬように目には映ります。そんな期待もなく暖簾をくぐったのが良かったようです。思いもかけぬ枯れた酒場らしい風情が充満していました。土間に安普請のテーブルに椅子が置かれるだけの飾り気のなさが気持ちいいのです。どこから現れたのか、ほんのひと時目を離した隙にお客さんがすでに入っています。初めての酒場では、常連の所作からその店の流儀を知るというのは、誰もがやっていることだと思いますが、このオジサンも初めてのようで、そうなると開店を待つ我々のことを何処か物陰から眺めていたのかもしれません。焼物は期待を上回りなかなかの味わい、煮込みの味もしっかり濃厚で好みでした。もっとあれこれと頼みたいところですが、やがて学生たちが大挙して押し掛けものすごい騒々しさとなること脳裏をよぎったため、軽く満足したところで勘定を済ませたのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014/12/01 08:41:06 AM
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