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カテゴリ:神奈川県
確か厚木だったと思いますがシロコロホルモンがB級グルメとかで話題になったことも知らぬではないので、きっとその近隣に屠殺場があるんだろうなと見当は付いていましたが、何度も歩いている平塚の町にまでホルモンが浸透しているとはちっとも知らなかったのは、教養のなさを示しているようで恥ずかしいことです。これまで歩いた平塚の印象はそれなりに散策しがいもなくはない程々に賑やかで大きな町で、多少寂れたところもあり、地方に行ってこの程度の町に投宿することになったならそれはそれで悪くないという気持ちになったであろうくらいの町とは感じていました。一巡しても本当に古い枯れた雰囲気の店が見当たらないのは若干不満でその印象が根強く巣食っていてどうも縁遠い町になっていました。まさか駅から至近の一等地に枯れた酒場があって、そこがホルモンの店とは知らないこともまんざら悪いことではないようです。
「大衆焼肉 本店」は、帰宅してから調べてみたところでは、どうやらかなり知られたお店のようです。低価格で程よいボリュームで盛られた肉を一人用の焼き台でちまちま弄びながら摘みつつ呑むのはなかなか愉快なものです。大衆焼肉という冠がこれ以上なく相応しいとしみじみ思うのです。店の建付けがあまり良くないようで、ぼくの着いた席は安定が悪く、グラグラとしており落ち着かないといえばその通りなのですが、カクンカクンと足癖悪く揺さぶってみるとそれはそれで案外暇潰しにもなって独り呑みの慰みものとしても使えます。味はまあ値段を考えたら文句のつけようがなくて、こんな焼肉店ならたまに友人たちと来ても楽しいことでしょう。 駅方面に。歩いていくと良さそうな居酒屋がありますが早くも店を閉めたようです。と言ってもそっと店内の様子を窺ってみると奥の方で何人かのおっちゃんたちが呑んでいます。どうやら常連タイムのようです。調べてみるとこちら昼間からのぶっ通し営業のようですから早めに閉めてもしようがないのでしょう、ても未練を残してしまいました。 チェーンのラーメン屋を右に折れると、おや「サイフォンコーヒーの店 白い箱」というお店がビルの二階に入っています。サイコロを並べたようなユニークな電飾看板に惹かれ当然お邪魔することにします。店内はデザイナー風のユニークな形状の椅子が整然と並びとても良い雰囲気です。思い起こしてみると駅前喫茶というのはこうした合理性の中にもキラリとセンスが光る素敵な店が多くあったように思われます。以前喫茶巡りで訪れた際は、あまりの喫茶店の少なさに怒りすら感じたものですが、こうしてさり気なく営業していたのですね。 さて、これで平塚を離れたかといえばそんなことはなく、実は喫茶店に入る前に見かけたというラーメン店、近頃数を減らしたとはいえ今でも時折見かけることのある「どさん娘」の系列のはずなのですが、ここはどうやらこれまで出逢ってそれとは歴然とした違いがあるようです。「札幌ラーメン 焼肉 味のどさん娘」が看板に書かれた文字なのですが、そうここでもやはり焼肉が頂けるようなのです。何とまあ平塚の住人の焼肉好きは筋金入りのようです。ラーメンと焼き肉のセットメニューなんて豪快なものをカウンターのお隣さんは豪快に掻き込んでいてまことにその健啖ぶりが羨ましい限り、ってぼくなんかよりずっと年長さんなんですけど。ぼくは焼肉セット、これがさっきの店よりお手頃に思えます。これはいい。急にビタミン不足が気になってもらった生キャベツの巨大なこと。丸のままを四分の一カットで出してもらえるので食べきるのが難儀なほど。終いには焼きキャベツで頂いてしまいました。高齢のご夫婦も当たり前のようにラーメンに焼肉、当然ビールとともに召し上がっているのでした。こんな焼肉店なら一人で来ても楽しいことでしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015/10/16 08:45:41 AM
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