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カテゴリ:神奈川県
昨年の夏の終盤もやはり酷暑で疲労が累積していたにも関わらず、無謀にも旅に出てしまったのはこの夏と同様です。これもまた今年と同じく東海道本線でノンビリと、いや帰りの道中はむしろトロ臭く帰京しながら思ったことは、このまま夏を終えてしまうと仕事復帰に差し支えるのではなかろうか。仕事復帰というと病み上がりみたいであるけれど、それは大袈裟で単に夏休み気分を払拭するためにも少しガッツが付くものを摂取して鋭気を蓄えねばならぬと考えたのでした。なのでもうゴールも迫り気持ちに余裕が出てくる小田原を通過した頃、ここらでいっちょ途中下車して肉でも食らってみるかいと思うに至ったのでした。そうして結局は平塚の大衆焼肉店をハシゴしてみることにしたのです。そのスタミナ回復効果はいかがなものであったかはここでは触れぬこととします。今回は旅の中休み、夏真っ盛りのある晩に平塚のお店の系列店である茅ヶ崎の店舗を訪れることにしたのでした。
こちらの店舗も「ジンギスカン」と至って単刀直入で分かりやすいのでした。駅の南口に降り立ち、ロータリーを越えると呑み屋が軒を連ねるーとはいえ店は疎らですー小路を進み始めるとそう歩かぬうちに肉の焼ける芳しい香りが漂ってくるのです。店は大変賑わっていて、テーブル席は全て塞がっていました。店の方の出入りするカウンターの隅の席に何とか押し込んでもらい、さあ肉を食らうぞと焼き台に火を入れてもらいながら気合いを込めるのでした。まずは野菜などには目もくれず肉、それも低脂肪高タンパクのジンギスカンをもらうことにしたのです。強い火力であっという間に焼き上がる肉をチューハイが温まるのも気にする余裕すらなくガンガンと噛み砕き嚥下するのです。喉元をすぎる頃には次なる肉片が焼き上がっていて箸を止める暇もない。それもせいぜい焼き台の上の肉が2巡する頃には、勢いを落としてしまうのが情けない。ここでジンギスカンからホルモン等に切り替えてじっくり肉を炙りかつ呑むという日頃の呑みのペースに移行します。町外れのの中華料理店のような飾り気のない安普請な雰囲気は平塚のお店と同じ。店の雰囲気という点では平塚のやはり同じ系列化にあるらしい、しかしラーメンチェーンの系列店でもあるお店の方が当然ながら一層中華料理店っぽくて好みなのでありますが、このひたすら肉を食らうためだけに用意された殺風景な感じは、湘南の肉食らい者たちにはしっくりするに違いないようです。それなのに今の若者たちときたら、てれてれとぐっちやベリながら肉と向き合っている。それは最後の一皿、最後の一杯のときにとっておき、それもできる限り手短に済ませるべきなのだ。隣のおっちゃんなどは、一皿の肉、一杯の酒だけなので、ダラダラしても許されるのだ。ワンコイン程度の勘定を済ませて旨いねえ、幸せだねえ、安いねえとひとしきりの賛辞をこちらに向かってコレ以上ない位に上機嫌な表情を浮かべさせるのだからこの店はやっぱりいい店のようであります。 ちょっとだけもう一杯とジンギスカンの店を出ると、すぐお隣に「立ち飲み Jion 初音」がありました。特に変わったところのない新しい立ち呑み屋ですが、お腹が一杯で今更探す気にならぬのですんなりと入店を決めました。スナックっぽい扉を入るとうなぎの寝床ような奥に深い店舗でますますもとはスナックだったと推測しますが、それでも内装がどことなくポップなのでチグハグな印象です。店は60代位のオヤジさんが一人でやっていてとても寡黙な方です。壁にせり出したカウンターで、ボンヤリテレビを眺めながら2杯ほど呑む間、新規の客はなくて引き上げやうかと思ったところに若いお兄さんが一人来られましたが、うっかりもう一杯を呑む間に店を去っていってしまったのでした。お手頃で悪くない立ち呑みなのですがこの辺の人は立ち呑みがお好きじゃないのかしら。ところで改めて写真見るとちっともポップじゃなかったですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016/09/14 08:36:20 AM
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