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カテゴリ:神奈川県
よみうりランドという巨大な遊園地があることは当然知っていましたし、実際に足を運ぶことはなくても映画やらテレビ番組で目にすることは度々あります。しかしこれまでのけして短いとは言えぬわが人生において、この施設とは無縁のままに過ごしてきました。もとより遊園地という施設に縁がなくて、未だ東京ディズニーシーのみならずディズニーランドすらその周辺施設をやむを得ずに利用したことがある程度なのだから、それよりはマイナーな印象のあるよみうりランドに行っていなくてもそう不思議なことではないのかもしれません。それだけでなく読売という組織に対してよかぬイメージを抱いていて、それを詳らかにするのはここでの話題として適当とは思えぬので語らぬこととします。ししか、アド街で特集された際に聖地公園という、奇妙な施設があることを知り、一度は訪れたいと思うようになったのですが、まあそれが叶うのは当分先のことになりそうです。ところで、話は一転するのですが、果たしてよみうりランドの所在地はどこになるのか。東京都稲城市もしくは神奈川県川崎市多摩区のいずれかであろうと当たりはついていましたが、気になったのでウイキペディアで調べてみると、基本的には後者が敷地の大部を占めるようです。まあこんな事実走ってしまえばすぐ様にどうでも良いことに思えるのです。さて、この施設には京王相模原線の京王よみうりランド駅がいくらか便利なようですが、今回向かったのは小田急小田原線の読売ランド前駅です。この駅の遊園地とは逆側に目指す酒場はあります。それにしても両駅の駅名の紛らわしさはどうにかならないものかね。
ともかくとして、読売ランド前駅の駅前はどこかの地方都市のような寂れたムードでそこがちょっと好みです。この裏手に娯楽の殿堂があるとはとても思えぬ地方感です。こぢんまりとした商店街が幾筋か伸びているのですが、そのうち線路沿いを歩いていくとチラホラと呑み屋さんがあって、それぞれそれなりの風情があります。でも「忠ちゃん」の渋さは他を圧しています。誘導のための看板が店の手前にも設置されているから、かなりの人気店であるようです。急に気ぜわしい気持ちになり、店の前に立つと外観を眺める暇さえなく、慌てて店内へと歩を進めます。入ってみると店内は閑散としていて、今さっきまで気ぜわしく不安な気分は何だったのかと急激に脱力し、へたり込むようにカウンター席に着くのでした。ごく普通のちょっと古いお店という以外にはこれといった感想も浮かんできません。酒と肴の注文を終えるとひとしきりの目的は果たせたというのは、酒呑みとして如何なものか。年末の宴会シーズンにこの客の少なさはやはり店の方も気に掛かるらしく、常連の方とうちのような有名店は混んでると思って避けられる傾向にあるんだよねと、店の暖簾を鼻にかけたかのような変な自信が気になります。いや、気になるというよりこの店の年季を頼っているだけにしか思えぬ自負こそが客足を遠ざけさせていると想像するのは無理からぬことだと思うのです。もつ焼や煮込を中心とした肴は悪くないものの特筆するものではないように思われるし、大体常連以外は各々新聞を読んだり、職場の同僚同士が仕事の話をするばかりで、なんだか白けたムードが漂っています。ただ一人だけあれもこれもと大胆に注文をする方がいてこの方の楽しみっぷりは見ていて好ましいものでした。恐らくぼくと同様に酒場放浪記でここを知って訪れているのでしょうが、彼のように満喫できればどれだけ愉快なことだろうと羨ましい気持ちになるのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017/01/07 08:30:06 AM
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