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カテゴリ:板橋区
すでに書いたことですが、今年の都内の酒場巡りのテーマは、これまで愉しみとして大事に大事にキープしておいた板橋区を探訪することにあります。こんな風にもっともらしくテーマなんて言っちゃうとそんなスカシタ気構えにうんざりして嫌気が指すのは目に見えているのですが、まあ浮気がちなぼくだから多少なりとも目的めいたものを想定しておかないと毎晩毎晩どこに行くべきか朝から悩んだりして、まあとにかく一日中、酒場について考えを巡らせるということになりかねぬのです。さすがにそれでは日常生活に支障を生じることになるだろうと考えた挙句の末にテーマを設定することにしたのです。 本蓮沼には、ずっと前に目撃したっきりになっていてストリートビューを見てももはや現役なのかそれともとっくの昔に閉業となっているのか判然としない酒場を思い出しては眺めていたのでした。駅からも最寄りのその酒場のことはとっておきとしてキープしておきたかったのだけれど、もう我慢がならぬということで満を持して行ってみることにしたのです。昔日の面影など微塵も感じられぬ中山道の路地を入ってすぐに「やきとり みよし」はあります。いざ訪れてみるといかにも当然のような呆気なくも営業しているのでした。いやあ、嬉しいなあ、そして期待が高まるなあといそいそと店内に足を踏み入れます。カウンター席には寡黙なオヤジたちが適度に距離を保ちつつ並んでいて、言葉を交わし合う様子は見られません。皆それぞれの事情とか気分でここで呑んでいるのでしょう。新参者のO氏とぼくは奥の座敷に通されます。カウンター席もいいけど、その殺風景な奥の席もとてもいいなあ。ここでなら週末を友人たちと過ごすのも愉快そうだけれど、そうはしないだろうなあ。あんましここで我が物顔で騒いだりしたら、常連たちに怒鳴りつけられそうです。さて、こちらは焼鳥屋でありますので焼鳥を頼むと言いたいけれど、実は焼鳥は100円、玉子焼きは300円とお手頃だけれど、あとの肴はちょっといいお値段という明確な品書きとなっています。こちらとて焼鳥に玉子焼きがあれば豪勢だと思っているから文句などありはしないのです。さて、店を出てお隣の「居酒屋 久太郎」を眺めますが、実物に向かい合ってもやはりたまたま休みなのか、この先もずっと休みなのかの判断はつかぬのでありました。 さて、路地に沿ってまっすぐ行くとちょいといい感じの中華飯店があります。ぼくは渋い中華飯店は大好物だけれど、O氏は余り好みません。どうしてだかは知らぬけれどともかく余り好きではないらしい。しかしまあ「中華料理 水蓮」を見てまあいいとは思ったらしい。それも店に入るとなんだ普通じゃんとなるわけですが、入ってみなければ分からぬだろうという理屈が通らぬ男ではないのです。さて、ビールでももらって麻婆豆腐と焼ビーフンでも頂こうかな。酒の肴ようにハーフサイズのメニューも用意されているのは嬉しいことだし、何処も見習って欲しいサービスです。しばらく待った後に出てきた品を見てギクリ。マーボーはまあ普通なのですが、ビーフンの量が半端でないのだ。これは独りだと持て余しただろうななんて語り合ったものだけれど、やはりというべきかネットで見るとデカ盛りでそれなりに知られたお店だったようです。これはビールが足りぬと追加で頼むと、オヤジがもう終いだなんてすごむからやむなく酒なしでビーフンを搔き込むことになったのが残念だったけど、オヤジのキャラクターが濃くて愉快だったから笑って済ますことにしたのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019/07/23 08:30:07 AM
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