Profile
さかまたつみ
みなさんこんばんは、ようやく待ちに待った夜が来ました。今日も無事夜を迎えられたことを喜びつつ、今歩いている土地やこれから向かう場所、そこで見聞きしたことや思い浮かべたことあれこれを綴っていきたいと思っています。
|
Category
(32)
(45)
(65)
(34)
(92)
(82)
(145)
(57)
(74)
(33)
(17)
(46)
(32)
(13)
(22)
(38)
(352)
(225)
(258)
(114)
(40)
(143)
(193)
(60)
(54)
(24)
(23)
(15)
(173)
(116)
(451)
北海道(0)
(127)
(263)
(61)
(5)
四国地方(0)
九州地方(0)
(400)
(1)
(2)
(1)
(519)
(50)
(1)
(5)
(4)
商店街(0)
(9)
(16)
(174)
(12)
|
|
亀有には酒場がないなどと吐かした愚か者がいたようですが、それははっきりと誤りでした。すいません、ってお前かあなんていう独りツッコミで切り出すのも情けないけれど、このところまた亀有の再探索を再開し出したのです。あゝそうですかってな事かもしれぬけれど、自宅からはまだ一時間は掛かる亀有で毎夜呑むのは案外応えるものだよと愚痴る演技などしてみせる。演じるというのは酒場の女将の専売特許でもあるからこうした無駄口で話しを切り出した訳なのでありますが、何を言いたいかというと初めはこちらの素性を探ろう―お客さん、初めてですよねは定番の切り口上―とあくまでもさり気なくもあからさまに探りを入れてくるわけだ。むろん、実のところはそんな事に大した意味などあるはずもなく、積極的な意味はといえば精々がまた来る可能性の有無を探るだけであって、大概の客はそれを知っていて、近所の住人であるように振る舞ったりするのです。そうした腹の探り合いを巡る応酬というのは、昔風の居酒屋の常套的な風景であって、古酒場に通い慣れた方であればそれぞれの応じ方を身に着けておられると思います。だけれど、この時の応対で変化するのはその場でのコミュニケーションと精々がサービスに肴が付くか付かぬかといった程度であり支払いにはほぼ影響を及ぼしたりはせぬというのがぼくのこれまでの経験で得た知識であります。躍起になって愛想を振りまこうが店の方の望むような応接をしようが、席に着いた途端に支払額は決まっているのでありまして、亀有のこの夜のお店もそうしたスナック的な見切り勘定のお店でありました。
古びたマンションの一階に入っている「酒亭 三川」は、何度も通っていたけれど見過ごしてしまっていたお店です。数ヶ月前にようやくその存在を認知してようやくの訪問となりました。こちらも先に書いたタイプのお店であるのは店に入ってすぐに察しが付いたので、ここはもう腹を括ってこちらの風情を精々楽しむことにしよう。5席程のカウンター席には初老の男性客が一人と2卓ある小上りには老女がいます。何れも店の奥のステージには興味がなさそうなのありがたい。お茶割を頼むと併せて出されるのは芋の煮っころがしです。古い居酒屋では渋い肴がお通しで出される事は普通だけれど、ここまで質素な感じなのはちょっとしばらくぶりで何だか嬉しくなります。ホワイトボードにある20種類位が本日のお勧めか。何れも火を加える程度の簡単な肴ばかりです。でも頼んだアスパラバターが綺麗に盛り付けられていたのを見て、その丁寧な仕事にしばし絶句させられたのです。というのは大袈裟ではあるけれど、丁寧に斜め切りされたアスパラには筋もまったくなく適度な歯応えを残していて手慣れた感じがするし、なんでもない料理こそ丁寧に処理を怠らなければ味わいも格段に増すことを改めて教えられたのでした。伺った話では若い頃から湯島の内海桂子・好江のどちらかがやってる店で長年勤めた後に亀有に移り住みこの場所で店を始めたのは30数年前とのことでした。お勘定は、2,100円也。もっともらしく電卓を叩いておられましたが、最初から決まってた額のように思えます。それはまあいいのだけれど、消費税額が10%ととなったのだから2,200円の方がよろしくはないかと老婆心ながら考えるのです。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019/10/12 08:30:06 AM
コメント(0)
|
コメントを書く
もっと見る
|
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
エラーにより、アクションを達成できませんでした。下記より再度ログインの上、改めてミッションに参加してください。
x