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ぼくが余り餃子を好んでおらぬ事は、日頃の言行から明白であります。だからして、ぼくがいかにして余り得意ではない餃子をいかにしてグレードアップして食べるかについて記載したいのであります。餃子の構成要素が皮と餡という単純さでありながらも様々なヴァリエーションを開発し得たのは食いしん坊たちのあくなく食への執念の賜物ということになるのでしょう。皮の場合は食材を混ぜ込むことによる風味や色調のヴァリエーションもあったりしますが、その最大の武器となるのは触感ではないかと思います。もちもちとパリパリのどこを選び取るかが最大のセンスの発揮されるところです。餡はそれこそ千差万別でその可能性は無限大と思うのだけれど、その割には可能性の地平は見渡せる範囲にしかおらぬのであります。それは和式の餃子というのが基本的にはひき肉と葉物野菜の組合せを基本としており、極力シンプルな素材で勝負することを美学としてしまったのではないかと思っています。それならそれで桐生名物のコロリンシュウマイの高みに至るべきと考えるのはぼくだけではないと思うのです。例えば、ニンニク―刻んだり、おろしたり、まるのままだったり―だけで作る餃子なんかは食べてみたい。といったことを昨日書いたようだが、面倒なのでここで話を打ち止めにします。客としては注文した餃子の更に醤油、ラー油、酢という3種の神器をベースに味付けすることになり、この配合にこそ唯一の楽しみがあるのではなかろうか。
しかしですねえ、そんな遊び心を発揮する余地を予め制限されている餃子をメインに据えた「餃子市場 亀有店」なるお店があるのですが、ここではそんな最低限な楽しみすうら奪い去ろうというのだから、これはやはりむごいことといってもよいのではないか。卓上には最初から配合された餃子のタレが設置されているのです。思い起こすまでもなく餃子を看板に掲げるお店の多くにこういう面白みのないタレが用意されているのであります。近頃はミソ風味のタレなどもあり、これがお勧めというから基本的に5個、ないしは6個のうちの1個、タレの種類によっては2個をこの遊びのないタレに浪費することになってしまうのです。とまあ、端的に言うとぼくはお酢の効きまくったすっぱ風味が大好きなのです。あとは、ラー油は油部分は基本的には不要で、底に溜まった辛いザラザラした出汁がらがあればいいのであります。醤油はほんの香りづけ程度で構わぬのです。これをびちゃびちゃにまぶして食べれば満足なのです。ここで、そんな味付けをしたらどこの餃子を食べたって同じような味になるんじゃないかという指摘はおそらく大間違いなのです。ちなみにこちらは生ビールがお得でありますが、勘定書きを見ると、あれれなぜか思ったより高いなあ。このちっちゃなお通しの肉みそ豆腐が存外お高いのかもしれません。一応お断りしておきますが、ぼくは水餃子が好みでした。タレで遊ぶこともできるし、コショーを加える楽しみも増えるし、この店に限らず水餃子がお気に入りなのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019/10/24 08:30:06 AM
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