亀有の駅前の商店街のわき道を入った暗い路地の2階に酒場巡り好きなら知らぬ者はいないと思われるフランチャイズ系立呑み店が開店したのはいつのことだっただろうか。日本のみならず全世界がコロナ禍で呑み歩きしているような状況ではなくなるよりは、少し前にはオープンしていたように思うのです。開店して間もない頃にお邪魔した時、このブログで感想を述べたように記憶します。そして、まだ地元の方からは認知されていないのかガラガラに空いていたことを思い出します。店の方には悪いけれど、空いている酒場というのはスリリングで愉快なものなのです。どんな従業員の方がいるのか気掛かりではあるのですが、それが当たりでも外れでも案外面白いものなのですね。外れで面白いというのもどうかと思うけれど、むしろ外れというかとんでもなく酷い応対をされるというのも一興に思えるのです。しかし、その時は店の女性店長らしい方がとても優しいい応対でとても親切だったので、それが物足りないかといえばそんなことはなくて、非常に嬉しかったのでした。
その時の好印象をもって再び「立ち飲み居酒屋 ドラム缶 葛飾亀有店」を訪れました。以前よりはお客さんの入りは悪くないのですが、まだまだ席を確保せずとも大丈夫みたいなので、早速カウンターまで酒を求めてオーダーしたのでした。すると荷物を置いてからでないと売れないなどと仰る。この方は、以前優しかった同じ方なんだろうか、もしかして違う人なのかしらと思う程に応対が正反対なのです。何が一体この方を別人のように変貌させたのだろうか。最初こそ余りの激変ぶりに当惑を隠せなかったぼくではありますが、酒も入り落ち着いてくるとこれはこれで愉快なのではないかと思える程度には余裕が生まれてくるのでした。可愛らしいと思っていた女性が実はしっかり者というよりは客に対して厳しい、いやキツい人であると知ってみると、いやはや己の女性を見る目はまったくなっていないのだなあと思い知らされ、思わず苦笑を浮かべてしまうのでありました。ということで、怒られるのが好きな方というのは世の中に一定数おられるようで、そういう方にはお勧めしたくなるのでありました。かくいうぼくが再び訪れたかというと、それはなかったりするのでありました。