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カテゴリ:葛飾区
以前は口を酸っぱくして綾瀬のことを褒め称えてきたものですが、ひとしきり探索し尽したこと、それからガード下時代には愛用もしていた立ち吞みが移転してすっかり閉鎖的な酒場へと変貌したことに愛想を尽かしてしまったので、めっきり足が遠ざかってしまったのです。だったら今になってどうして再び綾瀬を訪れたかと問われたら魔が差したという出鱈目な回答をもって代えさせていただきたいのです。久し振りに降り立った綾瀬ですが駅改札を抜けると―西口側です。ぼくは綾瀬駅では決まって西口側を利用するようにしていて、このガード下や沿道のうらびれたムードがとても気に入っているのです―、どこか以前と違って感じられます。縁が薄くなったとはいえコロナ禍の渦中にもこの界隈には来ていたのですが、それでもその頃と比べても明らかに人通りが少なくなったと思えるのです。3年以上前であっても人通りは疎らではあったのですが、今はふと背後に視線を遣ると人っ子一人歩いていない瞬間もあったりするからこの界隈に何事かが生じているのではとつい懸念してしまうのです。このままではこの町の呑み屋街は壊滅してしまうんじゃないかって、とても悲観的な想像すらしてしまったのです。が、久々に一度そんな様子を眺めただけで、町の現況を見極められるはずもないから、この夜がたまたま人手が少なかったのだと思うことにしよう。だって、この後、訪れた酒場は通りの様子とは一転、すごい活況振りでそのギャップにお届かされることになったからです。
駅に接するマーケットのような呑み屋長屋はその個々の店の良し悪しはともかくとしてその風情だけで充分に呑みに来たって気分に浸れるのです。できれば内側に入り込みたいところですが、そこはマスコミ等で報じられ大変な人気店になってしまったようでとても入り込めそうにありません。なので、通りに面した店で手を打つことにします。按配よろしく新店舗ができていますね。お邪魔したのは、「トリトサケ」というお店。特段目星を付けていたわけではないけれど、かつて「居酒屋 てんちゃん」だったお店から短命だった「もつ焼き専門店 綾瀬酒場」を経てのお店で、この2店舗は寂しい位に空いていたけれど、この綾瀬に似つかわしくないモダンな店名のお店は大盛況で、辛うじてカウンター席のみ空きがありました。でも席に着いて冷静に観察すると10名前後のグループ2組でほぼ埋まっているらしく、1グループが帰っただけで急激に寒々しい雰囲気になったのです。そんなに長居するつもりはなかったので、すぐに出てきそうな鶏もつポン酢(商品名は不正確)を頼みました。焼鳥店で焼鳥を食べぬのもどうかと思うけれど、これはグルメブログとは無縁の場なので構わないでしょう。これが柔らかくもありコリコリと良い食感もありで何だか味も濃く感じられてとてもよかった。ポテトフライ(引き続ぎ商品名不詳)はというと直接フライヤーの前で大きなスライサーでじゃがいもを削り始め揚げ油に放っていくのでした。刀削麵みたいな感じですね。こりゃなかなかやり手ではないかと思ったけれど、この芋はちょっと苦味が立って旨味も感じられず残念賞でありました。が、こうした意欲的な試みは高く評価したい。っていつの間に料理評論家になったのだ。ってな具合に今後の活躍を見守りたくなるようなお店なのでありました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023/02/20 08:30:07 AM
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