2222081 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

行きかふ人も又

行きかふ人も又

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Freepage List

Free Space

ゆるい分室はじめました
dekunotato.exblog.jp

Archives

2024.11
2024.10
2024.09
2024.08
2024.07
2024.06
2024.05
2024.04
2024.03
2024.02

Category

Calendar

Comments

森須もりん@ Re:【夜行列車(POCIAG)】 1959年 ポーランド映画(03/10) 小学生のときに、テレビでみました。 あれ…
ETCマンツーマン英会話@ 希望を生むもの はじめまして。先日初めて『アラバマ物語…

Favorite Blog

Kabu + Plus エースNo1さん
ある日どこかで リラ11さん
ベティ333のブログ ベティ333さん
でくの坊 雨にも … なんぜんたろうさん
My 映画 on TV 日記 タケ88フミさん
2010.08.17
XML
カテゴリ:スウェーデン映画

 原作は、まさに映画向けなサスペンス。
第3部まですでに映画化が決定していて、ハリウッドではデヴィッド・フィンチャーによるリメイクも控えているそうだ。
全世界にセンセーションを巻き起こした話題のミステリーは、映画になるとさらに暗くて陰鬱で、いがいと地味。そこがまたいいんだけれど。
作品に流れる暗さは、お国柄といえそう。寒冷地特有のグレーな背景は、いつものことながら、とても身近でこのましいものだった。


 雑誌『ミレニアム』の発行責任者で社会派ジャーナリストのミカエルと、辛い過去から社会を拒絶して生きる天才ハッカーのリスベットが手を組み、孤島に暮らす大企業の経営者一族を巡る、血塗られた謎に迫っていく――――。


 物語の根には、男によって虐げられてきた女の性、権力者のエゴ、作者自身もそうであるジャーナリストによるジャーナリズムの在り方、などがある。
複雑な社会問題を、リスベットの過去に絡めてミステリーに仕上げた、スティーグ・ラーソンの見事な小説が、2時間半にうまく纏まっていた。

キャシャな体と、無数のタトゥー、誰にも心を開かない、ハッカーのリスベット
彼女の過去は2部と3部で明らかにされていくのだけど、ミカエルにだけは弱みを見せ そうになる・・・ふたりに微妙な関係が築かれる第1部。
原作では、脅威的な女性遍歴をみせるミカエルだが、映画ではそこを割愛していてやや安堵した(笑)
ふたりの関係が、馴れあいにならないのは原作どおり。
しかし、ハリウッドのリメイクでは、どうなることやら、、、。きっと、あんなことやこんなことになるだろう。
どこかですでに見覚えありそうなサスペンスでも、惹かれるのはヨーロッパ独特の魅力があるから。
間合い、暗さ、民族的な背景から滲み出るニュアンス。どんなに地味でも、飽きがこない底力がある。


335133_01_02_02.jpg



情報提供者に嵌められ、名誉棄損の有罪判決を受けたばかりのミカエルは、大財閥の前会長ヘンリック・ヴァンゲルから、ある依頼を受ける。
40年前、ヘーデスタの沖合に浮かぶヘーデビー島で、16歳の姪ハリエットが忽然と姿を消した迷宮入り事件を、改めて調査してほしい―――というのだ。
心身ともに疲労していたミカエルは、ヘーデスタ行きを決意。懲役を受けるまでの期間、調査に協力することを約束する。

何年もかけて行われた捜索に、再度挑むことになったミカエルは、何者かの妨害や、行き詰まりを乗り越えながら、真実に迫っていく。
そこに、ヘンリックの依頼で秘かにミカエルの身辺調査を行っていたリサーチャーのリスベットが、好奇心としか言いようのない感情で近づき、協力していくことになるのだった。


mn-som-hatar-kvinnor-2009-moviezinese.jpg



地道な調査で徐々に新事実が現れ、経営者一族を揺るがす失踪事件の謎が明らかにされていく。
ハリエットの残したメモが導く、過去の残忍な少女連続殺人事件との繋がりとは――?
結末はわかっていても、犯人の狂気や異常心理にぞっとなる良作。
ヘーデスタが寒々として、閉鎖的であるからこそ重苦しい空気が、ずっと漂う。

さりげなく引かれたサランデルに関する伏線は、第2部へと続く。彼女の外見、内面ともに、どんなふうに変わっていくのかが楽しみ。
次作では、国家権力が絡み、公安警察も登場して、物語がグンとスケールアップするはずだ。
余談だが、原作のミカエルのすけこましぶりに、ツッコミをいれたくなるのは、わたしだけなのか否か。



†   †   †  


監督/ ニールス・アルデン・オプレヴ
原作/ スティーグ・ラーソン 『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』
脚本/ ニコライ・アーセル  ラスマス・ヘイスターバング
音楽/ ヤコブ・グロート
出演/ ミカエル・ニクヴィスト  ノオミ・ラパス  スヴェン=ベルティル・タウベ  

(カラー/153分/MAN SOM HATAR KVINNOR/スウェーデン=デンマーク=ドイツ合作)








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2011.06.11 11:13:47
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.
X