|
カテゴリ:エッセー
高原の夏は舜時に過ぎていきます。8月18日の八島ヶ原湿原のヤナギランです。八島ヶ原湿原の博物誌 その10-5。
車山の気象観測レーダドーム遠くに見える八島が原湿原の8月18日です。 ヤナギランは電気柵でなどで囲っておかないと鹿に食べられてしまいます。この区域には鹿が進入しません。 ヤナギランの花です。 ヤナギランの形態をしていない花です。何かの事故があったのでしょうか。 ヤナギランは夏の花なのか、秋の花なのか、私の経験からは判然としない。夏から秋にかけての高原の花ということができる。殊に大菩薩嶺に登る途中の介山荘が建つ大菩薩峠の広場はヤナギランの群生地であったが、鹿がこれを食べ尽くしてしまった。この大菩薩峠に出かけるのは夏から秋にかけてのことであった。 霧ヶ峰高原の黄色い花のニッコウキスゲは電気柵で囲った中だけで花を咲かせるようになった。電気柵の中にあるこの地のヤナギランはわずかに見ることができる。大群落という状態はここでも消えている。 ヤナギランの花の咲き方あるいは生え方は細い箒(ほうき)の先に、あるいは篠竹の先に花がとんがって付いているような、という言い方ができるのだが、篠竹を途中で切ったような状態で花をつけいるのがある。先っぽを何かに食べられたのだろうか。 そのヤナギランの説明をウッキペディアで聞こう。 ヤナギラン(柳蘭、学名:Chamerion angustifolium)は、アカバナ科ヤナギラン属の多年草。アカバナ属に属しているとされることがある。 各部のスケッチとして、 やや薄い緑色または薄紅紫色を帯びた茎は高さ0.5から1.5 mで、ほとんど枝分れせずまっすぐ上に伸びる[2]。葉は互生し、総状花序に濃紫色の花が下から順に咲く。長さ1-1.5 cmの花弁は4個で、雄しべは8個、開花時期は7-9月[3]。果実は細長く、白い綿毛を付けた種子が飛び散る[4]。ベニスズメの幼虫の食草の一つである。 和名の由来は、葉が柳に似ていて、花をランにたとえたことによる。花言葉は、「集中する」と「焦点」。 山野草として苗が販売されている。実生・株分け・挿し木により増やすことができる。 分布 ヨーロッパ・アジア・北アメリカなどの北半球の温帯地域や寒地に広く分布し、北米の針葉樹林帯の山火事跡に大群落となることがあり「Fire weed」と呼ばれている。カナダユーコン準州の「準州の花」であり、フィンランド南ポフヤンマー県の県花である。基準標本は北ヨーロッパのもの。 日本では北海道・本州以北の亜高山帯から山地帯の草地や礫地に分布する。山火事の跡地・森林の伐採跡地・林道沿いの湿った草地などに群落をつくることが多い。山小屋周辺やスキー場などの裸地にいち早く侵入するが、土壌が安定し他の植物が生育することにより群落が絶えてしまうことがある。 田中澄江が『花の百名山』の著書で霧ヶ峰を代表する花の一つ、「新・花の百名山」で蓼科山を代表する花の一つとして紹介した。尾瀬沼の畔の大江湿原の北川にあるこんもりとした丘が『ヤナギランの丘』と呼ばれている。群馬県片品村の武尊牧場の群生地では、夏期に「ヤナギランまつり」が開催されている。野沢温泉スキー場の標高1,450 mの上ノ平高原では、夏期に30,000株のヤナギランの花が咲き「ヤナギランガーデン」と呼ばれている。 以上がウッキペディアによるヤナギランの説明だ。 八島ヶ原湿原普通にいえば霧ヶ峰高原である。霧ヶ峰高原の北西部にあるのが八島ヶ原湿原(やしまがはらしつげん)だ。 霧ヶ峰高原には車山(標高1925メートル)の東側の下にある車山湿原(くるまやましつげん)があり、霧ヶ峰高原の交通の要衝である強清水の南側にある踊場湿原(おどりばしつげん)がある。強清水を起点にするとその北に位置するのが八島ヶ原湿原(やしまがはらしつげん)である。 諏訪湖は霧ヶ峰高原ほかの水を集めてできあがっているが、この窪みは中央構造線がつくりだしている。諏訪湖の周辺は広大な湿原を形成していたが人の営みは湿原に土を入れて踏み固めて温泉街と味噌工場と住宅地にした。 高島城は諏訪湖の浮かぶ城であるのだが、今ではその隣に諏訪市役所の庁舎があり住宅で埋まっている。 このような状態を指して自然破壊というのだ。しかし霧ヶ峰高原やその周辺の湿原に人が踏み入ると植生がどうしたのこうしたのと目くじらを立てる世の中になっている。 論理回路に矛盾があってもそのことに気づかないのが現代の人々だ。 野に咲く花は美しいと単純には言えない。諏訪湖の温泉宿に集まる行楽の人々は足元など見ないで夜空に打ち上がる花火を美しいという。かつて諏訪湖と一体になった湿原地帯にはいろいろな花が咲いて葦(ヨシもしくはアシ)のなかでオオヨシキリがきりきりと啼いて、さまざまな野鳥や水鳥が営巣していたのだ。 そのようなこととかかわっている霧ヶ峰高原の八島ヶ原湿原(やしまがはらしつげん)である。八島ヶ原湿原の面積は43.2ヘクタールであり、1万2千年前に出現しており、その下は8メートルほどの泥炭層だ。高層湿原としては日本ではいちばん南にある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年09月07日 06時39分14秒
コメント(0) | コメントを書く
[エッセー] カテゴリの最新記事
|
|