カテゴリ:路線レポート・鉄道その他
あけましておめでとうございます。2023年も「わさびくま日記」をよろしくお願いいたします。
新年最初の記事は、真岡鉄道の「SLもおか」に使用されているC12形と50系客車を取り上げます。 真岡鉄道では1994年からSL列車「SLもおか」の運行を行っています。「SLもおか」は臨時快速列車として土日祝日を中心に運行され、2022年6月には累計乗客数が100万人に達した人気の列車となっています。 1994年の運行開始当初はC12 66号機のみが運行されていましたが、1998年には予備機としてC11 325号機が導入されました。2機体制となってからは重連運転やプッシュプル運転などが行われ、人気を集めていました。しかし、SL2機を維持するために莫大なコストがかかっていたこともあり、C11は2019年をもって東武鉄道に売却されることとなりました。これ以降はC12の1機体制になって現在に至ります。 現在「SLもおか」で活躍するC12 66号機は1933年(昭和8年)に日立製作所で製造され、鹿児島県や東北地方、長野県、福島県などで活躍したのちに1972年から福島県内で静態保存されていました。 観光列車用のSLを探していた真岡鉄道がこの車両に着目し、1993年よりJR東日本大宮工場で復元作業がスタートしました。1994年3月より真岡鉄道で営業運転を開始しています。JR東日本乗り入れ用のATSも装備されていることから水戸線などで営業運転されたこともあります。 C12 66号機のナンバープレートと製造銘板です。製造銘板は簡略化された小型のものが取り付けられています。現在、営業運転に使用されているC12形はこの66号機が唯一となっています。 茂木駅で撮影したC12 66です。 「SLもおか」に使用されている50系客車です。50系客車の元々のカラーは赤色ですが、SL列車のイメージに合わせ旧型客車と同じぶどう色に赤帯というカラーとなっています。オハ50が2両、車掌室付きのオハフ50が1両の、計3両が活躍しています。 50系は地方路線で使用されていた旧型客車を置き換えるための新型客車として1977~1982年(昭和52~57年)にかけて製造されましたが、1987年の国鉄の民営化前後に気動車や電車への置き換えが急速に進んだため、製造から5年~10年前後で廃車された車両も非常に多くなっています。残った車両も観光列車などに改造されたものが多いため、原形のまま運用に就いている50系はこの3両しかなく非常に貴重な存在です。 オハ50 11(旧・オハ50 2198)です。 オハ50 22(旧・オハ50 2039)です。 オハフ50 33(旧・オハフ50 2054)です。 3両の50系はいずれもJR東日本上沼垂運転区に所属し、主に羽越本線などで活躍していた車両でした。元車番の2000番台は、寒冷地用に電気暖房を設置している車両となっています。 50系の車内です。座席モケットが交換されている以外大きな改造は施されておらず、ほぼ原形のままとなっています。近郊型電車と同じボックスシートが並びます。 50系はそれまでの客車と異なり、地方での通勤通学輸送を考慮して設計されたためデッキ付近にはロングシート部分があります。 車番プレートです。改番が行われているためオリジナルのものとは異なっています。 製造を担当した新潟鐵工所(現・新潟トランシス)の銘板です。地元を走る車両を地元のメーカーで生産した良い例といえます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.01.07 15:00:08
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