カテゴリ:江戸・東京
ハナショウブが六月空の下に映えるこの頃。荒川河川敷の堀切水辺公園の一角に、ミニ花菖蒲園がある。近くの住民が10年前から世話をし、500株程に広がったもの。東京スカイツリーを荒川越し眺めることができるので、本家の堀切菖蒲園に負けないほどのスポットになり始めた。
葛飾区所管の堀切菖蒲園は、綾瀬川沿いに位置し、200種6000株の花菖蒲が植えられている。例年6月中旬まで見頃。菖蒲園の始まりは、室町時代、陸奥国郡山の安積沼から株を取り寄せたのが始まりとの説もある。江戸時代には、歌川広重や鈴木春重の浮世絵にも登場する名所。 当時この辺りは、土地が低く、隅田川の分流が何条も流れ込む湿地帯だった。堀切の村人の多くが水を多量に要求する花菖蒲を栽培するようになる。なかには、日本各地から変わった花菖蒲を取り寄せ、その繁殖に努力した。百姓伊左衛門のおかげで、多様な種類の花菖蒲園に発展したそうな。 堀切は、東京の都行政区が重なり合う場所。葛飾区、墨田区、足立区が接しているのだ。荒川と隅田川とが急接近(300m)している。その間に堀切橋と千住汐入大橋が架かっている。この2つ橋を渡ると、葛飾区-足立区-荒川区を徒歩10分で通過できる。河川管理上は、厄介な場所に違いない・・。 写真-1 荒川河川敷の堀切水辺公園のハナショウブ。東京スカイツリーから北に15kmの位置。 写真-2 葛飾区の堀切菖蒲園の様子。数々の品種が咲く花園。敷地面積は約7700m2。 写真-3 荒川・綾瀬川を跨ぐ延長514mの堀切橋。都道314号線で1967年に完成。
写真-4 広重・名所江戸百景「堀切の花菖蒲」。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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