カテゴリ:川や海
千葉県で見られる最も古い地層は「愛宕山層群」と言われている。銚子半島で最も標高が高いのが高神愛宕山(EL.73.6m)。この周辺には多くの奇石がある。外川(とかわ)漁港の西側にある「千騎ケ岩」と「犬岩」がその代表格で、ジオサイトに指定されている。
千騎ケ岩と犬岩は、硬い砂岩と泥岩から成る。中生代ジュラ紀(約1億5000万年前)の岩石。激しい地殻変動と風雨や波の浸食作用によって創られた奇跡の奇石である。これらの奇石を見下ろすように愛宕山には「地球の丸く見える丘展望台」がある。戦前、海軍のレーダー基地があったところ。 義経伝説にまつわる名前が伝承されているのが千騎ケ岩・犬岩である。千騎ケ岩は、義経一行が千騎の兵で立てこもったことから付いた名前。頼朝の追討を受け、奈良吉野山から伊勢国を経て船旅で銚子に着き、数日滞在したとされる。義経主従で四天王の片岡経春がこの地に縁のある人だった。 義経の逃避行ルートは、安宅の関を経る平泉に至る北陸ルートが有力である。判官贔屓の心情が全国広がったため、義経主従のゆかりの地には、それぞれ伝説があるようだ。義経が北海道から大陸に渡りジンギスカンになったと、昭和の初期まで信じていた人がいた・・。 写真-1 犬岩は愛宕層の砂岩・泥岩からなる奇石。義経主従の「若犬」が石になった伝説。 写真-2 外川漁港から千騎ケ岩を望む。江戸時代には舟で渡った奇岩の名所。 写真-3 高神愛宕山の「地球の丸く見える丘展望台の屋上」。風と日射が強い標高90mの丸い場所。 写真-4 広重「六十余州旅景色 下総銚子の浜 外浦。」千騎ケ岩が描かれている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012年08月26日 09時41分47秒
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