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今が生死

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2024.07.04
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テーマ:在宅介護(1591)
カテゴリ:政治

グロリオサの花瓶差し

JAの日本文化連情報という雑誌を毎月読んでいるが、6月号に産業医科大学の吉田恵子さんが、「日本と似て非なるドイツの介護制度ードイツは家族介護を重視」
という文を寄せていたのでそれを紹介させて頂こうと思う。
2000年に日本は介護制度を導入したがその際、ドイツなどいくつかの国の制度を参考にした。医療保険から独立し、介護に特化した社会保険が存在する国は少なく、その点でドイツは日本のお手本だった。
しかし制度の中身をみると随分と異なっている。日本では介護者の負担が大きく大変なので介護施設をつくりそこで介護してもらう社会全体で介護していく方向に向かっているが、ドイツでは家族が介護するのを支援することに重点が置かれており、師匠と弟子の介護保険の中身が異なっているのである。
ドイツでは介護保険の主目的は家族や近所の人が介護するのを目指していて、介護者にお金を給付してくれるのである。在宅で家族が現金給付を受けて介護しているケースが54%ある。施設入所者は18.5%しかいない。現金給付額は介護度に応じて332~947ユーロ(1000ユーロ=17万3千500円)とあまり高額ではない。
介護施設も介護保険で面倒見てくれるが、なぜこれほど多くの人が介護を自ら引き受けているのかの理由は、介護は家族が行うものというドイツの社会規範と在宅でもデイケアやナイトケア、在宅コンビネーション給付、在宅介護への負担軽減手当等、様々なバックアップ体制が整っているためと思われる。
私を含めて日本人の大半は介護が大変だから介護保険を作り、施設などで専門職の人に介護してもらい、介護者の負担を軽減して介護者に人間らしい生活を送ってもらいたいとするのが介護保険の趣旨と思っているので、ドイツの家族介護重視は時代に逆行している印象がある。しかし家族介護を事業者による介護より優先する考え方はドイツ社会では当然のことになっているとのことである。
日本でもドイツでも介護者はますます高齢化しており、どれほど補助金をもらっても在宅介護は無理になっていくのではないかと思われるが、ドイツでは困った時はまず親子間で助け合うべきであるという考え方が浸透しており、将来についてもこの傾向が続いていくかもしれない。
国によって介護に対する考え方は異なるが、形態は異なっても親子間、夫婦間、親戚や近所間でまず面倒を看るのだという気持ちは失ってはならないと思った。






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Last updated  2024.07.04 17:13:53
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