たぶん、グルメ本には載っていないけど、趣のある話が興味深い店。
伝通院前の交差点にあり、390年近く、現在でも日曜・祝日を除いて毎日、その日の初茹で(初釜)のおそばを朱塗りの箱に収めて奉納している。
【
稲荷蕎麦萬盛総本店】 文京区春日2-24-15-102
ホームページ?
紹介記事、
紹介ページ1、
紹介ページ2、
紹介ブログ
狐が化けた澤蔵司(たくぞうす)という優秀な伝通院の僧侶がそば好きで、澤蔵司がひいきにしていた門前のそば屋では、澤蔵司が現れた日、銭に必ず木の葉が混じるので怪しみ、ある晩、店の男がそばを買った澤蔵司をつけて行くと、森の中にそばを包んだ皮が散らばっていたという。
また、この出来事から店の男が澤蔵司は狐だと感づき、それが原因で澤蔵司は伝通院の覚山上人に自分が狐であることを打ち明けたと言う説がある。
そば屋の主人も、その徳を慕いて常に供養していたとされ、澤蔵司稲荷尊として祀られてから社前にそばを献じていたと記されている。
江戸中期、後期の縁起、略縁起にもまだ、そばの奉納が続いていると記され、明治や昭和初期の記録にも奉納が続いていると書かれているそうだ。
現在でもその日の初茹で(初釜)のおそばが朱塗りの箱に収められ奉納されている。
※
こちらのページや
紹介記事に店のご主人が収めている場面の写真がある。
また、落語家の三遊亭円窓師匠が、そばの奉納を知り、
創作落語「澤蔵司 蕎麦稲荷」を作り、2006年5月の沢蔵司稲荷の石垣修復工事落慶法要で披露した。
名物の『稲荷特製箱そば』\650をいただいた。
壁にかかっているお品書きには『稲荷特製箱そば』、卓上のお品書きには『稲荷箱そば』と表記されている。
奉納している箱には「奉納」、「稲荷蕎麦」という字があるが、客用の箱にはない。
猪口も一緒にセットされ、刻んだ油揚げが乗っている『もりそば』って珍しいよね。
ちなみに、奉納するそばには油揚げは乗せてないみたい。
この油揚げが甘めでおいしい。そば、つゆは普通のそば屋さんの味。
ごちそうさまでした~
店頭にある「東京小石川・名所と蕎麦の散歩道」というパンフレットをいただいた。
大塚・目白台・音羽周辺7店、茗荷谷周辺7店、神田川周辺6店、千石周辺3店、白山周辺5店、後楽園周辺5店が載っている。
参考にさせていただきます。
にほんブログ村