ACアダプターの消費電力のところで、
無効電力という話題が出ましたので、
エネルギー効率という視点で、ちょっと掘り下げてみました。
無効電力というのは、一般の電灯線は「交流」を使うので、
多かれ少なかれ、負荷(電気製品)によって電流位相がずれ、
仕事にならない無駄な電力が生じます。
この分発電所は無駄な電力を供給しなければならず、
この損失は半端なものではないのです。
仮に損失(力率ロス)を30%としましょう。
で実際に使えるのは70%で、
これを「力率70%」とか言います。
「力率ロス」があるのになぜ「交流」を使うようになったかというと、
トランスによる電圧の変換が簡単で「長距離伝送」に適しているからです。
電力=電圧×電流
なので、電力が一定なら電圧を高くした分だけ電流は小さくなります。
電流を小さくして送電すると、電線の抵抗による損失が少なくなるのです。
逆に高い電圧を低くすることも簡単です。
使いやすい。。
ところが「直流」なら位相は関係ありませんので、
そもそも「力率ロス」はありません。
発電の最初からの損失を考えてみましょう。
最初に1というエネルギーを発電に使うとすると、
発電所の効率は35%しかありませんので、いきなり0.35になってしまいます。
送電ロスが10%なので、0.315になり、
力率ロスが30%として0.2205、
なんと実際に使えるエネルギーは最初の
4分の1以下になってしまうのです。
残りは全て熱となって、空中放散です、、もったいない。。。
ずばり、今後の電気エネルギーは
水素を使う
燃料電池による発電、さらに廃熱も使うコジェネレーションによる、
各家庭や集合住宅単位での
エネルギー分散供給システムとなるでしょう。
もちろんそこでは長距離送電はしませんので、
燃料電池で発電した「直流」をそのまま使います。
力率ロスも発生しませんので、
エネルギー効率は高く80%以上となるでしょう。
従来の22%とは比べ物になりません。
この
インフラ整備に600兆必要だそうです。
大きなプロジェクトです。
原発は要らなくなりますが、
ものすごく大きな雇用が生まれます。
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