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カテゴリ:神奈川県
京浜東北線というか根岸線の都内から言うと横浜駅の少し先に新杉田駅という駅があって、実際の乗降者数を見たわけじゃないので自信を持ってそうだと言い切れないのですが、きっと寂れた駅であるに違いないと思っていました。この駅で降りたことがないわけではありませんが、若い頃に三島と都内を結ぶ東海道線ばかりでなく、京浜東北線や根岸線の各駅を乗車券で途中下車するのが、映画館をハシゴする合間の楽しみでしたし、実際三島と都内の間のJRの駅は全駅で下車しているはずです。なのにお恥ずかいことに新杉田駅のことはまるきり覚えていませんでした。まあこの忘れっぽさは何度も町歩きできる美徳であると思うことにしているので、それはまあ良しとしてそれにしてもこんなに魅力的な町を忘れていたとは情けない話であります。いや、第一京浜でいいのかな、駅を出てすぐの大きな通りに恐れをなして町歩きを楽しむ間もなく退散してしまったというのが本当のところでしょうか。当時はインターネットは存在しこそすれ、まだまだ庶民には高嶺の花であるばかりでなく、まともな情報さえ流通していなかったはずです。
長くなったのでボヤキはここまでにして、「やきとり 浜の家」と「愛知屋 小林商店」の存在を知ったのはつい最近のことでした。調べてみると案外この二軒は古くから知られていたようですが、ぼくのしらべからは漏れていたようです。でもそれを知ってしまった今となっては見過ごすことの出来ぬ二軒であることはネットに流通する写真を見ただけでも間違いないこと。今頃になってさも未知なる酒場に出会ったなどと語ってみせるつもりは微塵もないけれど、それでも行っておく価値があると確信するだけの店に違いないはず。はやる気持ちをなだめすかししつつ、開店までまだ時間があるので向かったのは、これは紛れもなくたまたま出会った大衆食堂なのでした。 「さかえや食堂」は、街道沿いにある大衆食堂でこれはまあ大変良いお店であることがひと目でわかります。昼下がりのむしろ夕方に近い時間帯に客の声が店の外にまで漏れ出すというのは、これは間違いなく呑んでる客がいるはず。この日は一日歩き詰めで何一つ口にしていなかったので呑む前に喰う事にしたのです。これが正解となるかどうかはともかくとして、出されたのは大層ボリュームのあるミックスフライ定食なのでした。これだけ食べがいがあれば正直飯はいらないのですが出されたものはなるべく残したくない性分なので結局は食べ切ってしまったのですが、もう胃袋は目一杯です。さすがに黙々と一人飲むのは虚しくなるのですが、こちらは目つきは厳しいけれど、実は陽気でお喋りな女将さんがいるから大丈夫。とにかく誰彼構わず語り掛けてきて、独り呑むぼくにも初めてと知りながらも常連と変わらぬ調子で語り掛けてくれるのです。過ぎたという土地は変なところでとにかく気候がよそが大雨でもとにかく雨が少ない、過ごしやすいよと別に移り住むことをすすめるでもなく話されるのがいいなあ。 さて、「やきとり 浜の家」と「愛知屋 小林商店」にやって来たのですが、なんで!?、どっちもやってないじゃん、てゆうか後者はやってたけど今日はもうおしまいとのこと。無念極まりないのでありますが、いくら粘ったところで店を開けてくれるはずもなく折角だから適当に店を見つけて呑んでくことにしよう。 あっさりと決めたのが「国民酒場 あさひや じぃえんとるまん 新杉田店」でした。京急の神奈川県を中心に格安チェーン展開するなかぬ魅力的なお店ではあります。たたしこちらはちょっと店に味がなさすぎて物足りない気分になるのですが、それでもこの店ならではの安さと肴の品揃えの良さは間違いないものがあってオトクさは紛れもないのです。 今回はハズレを引いてしまったようですが、次こそは必ずやあの2軒に入ることを願いつつ次なる町に移動するのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015/12/11 08:44:40 AM
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