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カテゴリ:豊島区
下板橋駅は池袋駅から東武東上線の各駅停車で2駅目と極めて都心からも近いのですが、にも拘わらずほとんど呑みに訪れていない町なのです。こういう近すぎて行ったつもりになって実はほとんど知らない町がまだ残されているんじゃなかろうか、ここ数年で横着さが染み付いたぼくでも近場なら足を運ぶことにさほどの抵抗はありません。ということで下板橋駅にやってきました。来てみて思ったのがこの下板橋駅ってのはJR埼京線の板橋駅から至近なんですよね。距離として500m程度でしょうか。なるほど板橋駅に目が奪われて下板橋駅は霞んでしまっていたのかもしれません。でもこの下板橋的って数奇な運命を辿っていることが知ってる人には良く知られています(当たり前だ)。というのが、当初東上線は大塚辻町を起点とする予定だったのですが、東京市から許可がでなかったため、当駅と川越町駅(現在の川越市駅)間を結ぶ列車として開業したそうなのです。当時の駅舎は板橋区にあったけれど、後に移設されて豊島区なのに下板橋駅という混乱が生じたということです。そんな訳で当初の東武鉄道の目論見はともかくとしてここ下板橋駅は東上線の起点駅であった訳ですが、こう言ってはなんですが、現在の駅や駅周辺の様子を見るととても上りの終着駅とは思えない寂れ方が身につまされるのです。駅前の商店街を歩いても辛うじて肉屋を始め何軒かの古いお店が営業を続けて涙ぐましい検討を讃えたくはありますが、それでももう町は役目を終えようとしているように感じてしまうのです。
さて、そんな古いお店の一軒に中華屋さんもあります。東上線の線路に面してある「点心」です。線路に面しているといっても視界はほぼ駐輪場に阻まれていて、かつては毎日のように乗車していた東上線の車窓から見えなかったとしても不思議ではない気がします。赤いテント看板はピカピカですが、相当な年季のお店と一目で見て取れます。店に入ると真っ直ぐ伸びるカウンターの奥は小上がりになっているようです。そこには高齢のご夫婦が食事をなさっています。カウンターの一番奥の席はそこが指定席となっているかのような大ベテランの老女が餃子とチャーシューでビールをやっています。ベテランに倣って我々も同じ品を注文します(ホントは順番が逆で偶然一緒の注文だったのですけど)。お通しのお新香がジューシーで美味しいです。チャーシューは脂っ気のないみっしり見詰まりのいいロース肉で見掛けよりきっちりと塩気が利いて酒の肴にはバッチリです。でも6枚は独りだといかにも多過ぎるように思えましたが、彼女はきっちり食べ切っていました。餃子はむっちりみっちりと具がパンパンでよくも皮が破けぬものだと思ったらこの川がすごく弾力があって独特な食感なのです。これまた大変結構でした。しかもこれらは平均的なお値段ですが、飯物が相当にお手頃なのです。ラーメン・半チャーハンが650円とかね。これはもう仕事帰りに食事がてらで一杯には最高に嬉しいですね。さすがは板橋区。江戸川区の不動産屋が板橋区に住んだら他区には移れないと評する訳だ。と書いたけれど実はこちらは豊島区だったりするんですよね。 追伸 書き終えて知ったのですが、中華屋での呑みの様子を放映する例の番組にこのお店、登場していたのですね。なんか追っかけしてるみたいで気恥ずかしい。うっかり看板を見過ごしましたが生姜焼きがお勧めのようですね。生姜焼きを食べにもう一度行ってみるかな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024/01/10 08:30:10 AM
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