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2011.02.06
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 現役の臨済宗の僧侶による小説、3作目。
芥川賞受賞作品。

東北の禅寺に身をおく僧・浄念は、躁うつ病と分裂病を患い、薬と酒の力を借りてようやく法要をこなす毎日。
不惑間近となったいま、学生時代にのめり込んだロックに、自分探しの答えを見いだすべく、ライブを決行するのだが――。

精神を病むとは、まさしくこんな感じなのか。主人公の様子からは、上辺の知識と思えないほど、真に迫った病んだ人間の足掻きをよみとってしまう。
精神科医による巻末の文章にも、著者は病気の経験者では? そう憶測を抱くほどのリアルさがあると、述べられているほど。

浄念の異様な行為や言動に振り回されるのは、なにも妻や住職ばかりじゃない。読んでいるこちら側まで、まともでいられなくなる一歩先のところまで引きずられていく感覚を味わう。
正常、異常は表裏一体、紙一重なのだと改めてわかる。


禅宗のお坊さんである、玄侑宗久のエッセイがおもしろいよ―そう薦めてくれたのは誰だったろう。これまた数年前のことで忘れてしまった。
続けて『極上掌篇小説』という本のなかの、原稿用紙10枚ほどの短編も読んでみたけれど、そちらも味わいある作品でした。
どなたか失念しましたが、おススメありがとう。


この作品は、昨年の年末、ミュージシャンのスネオヘアー主演で映画化されいます。記憶に新しい方もいらっしゃるかも。
わたしは観ていませんが、機会があれば、そのうち見たいです。





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Last updated  2011.02.06 18:20:26
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