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テーマ:☆仙台☆(1719)
カテゴリ:おすすめスポット
30代のころかな、若林区に住んでいたのだが、ある深夜タクシーで自宅に帰る車中・・。
タクシーの運転手さんと雑談を交わしているうちに、 「ところでね、お客さん・・この近くに、日本一のイチョウの木があるのをご存知ですか」 という話しが始まった。 知らぬと答えると、「実はこないだ、男のお客さんを乗せたんだ。次の日心臓の手術をするという人でね、噂で聞いた大イチョウをその前に見ておきたいと思って、わざわざ福島県から来た、っていうんだね。」 「福島から?ほう・・・」 「で、私もその木のことは知らなくてね、場所を聞き聞き行ってみたんだけど、それが魂消たもので」 「・・・と言いますと」 「物凄く大きいんだけど、ただ「でかい」というんじゃないんだね。・・1000年以上生きている木なんだと。枝っつー枝から、お客さん、もう、だらだらとなんつーのかな、垂れたものがいーっぱい連なっていて、とにかくすごいんだ」 「で、それをみたそのお客さん、もう、心の底から感動して、私の手を握って、「この木はこんなに年をとって、堂々と立っている。私も、明日手術を受ける勇気が沸きました!」と、涙を流したんです」 「・・・」 「で、このへんまで来たんで、それを思い出したんだけど、少し遠回りして、それ、見てみませんか?」 「いいかも・・見ましょう!見ましょう!」 運転手さんは、わが意を得たりとばかり、メーターが遠回り分、回らないようにギリッと横に倒して、その木のところに回ってくれた。 そのときに、木がライトアップしてあったのか、運転手さんが懐中電灯で照らしたのかは覚えていないが、とにかく暗闇に浮かぶ大イチョウの姿は、確かに運転手さんの話は誇張ではないと思わせた。 「明日は二日酔いでも一生懸命仕事しよう!」くらいの勇気は沸いたかもしれない。 タクシーの運転手さんと商売抜きで盛り上がったという珍しい体験であった。 ふとそのことを思い出して、訪ねてみると、宮城野八幡神社さまの隣の敷地にあったのだった。このイチョウを見る方は、きちんと参拝いたしましょう。 写真では、狛犬の目が妙に光って見える。 「杜の都 緑の名所100選」より ********** 樹齢1200年以上とも言われている苦竹のイチョウは、天平時代に聖武天皇の乳母の遺言で植えられたという伝説がある巨木です。 大正15年には、国の天然記念物に指定され、町名がこの木にちなんで「苦竹」から「銀杏町」と変えられたほど、地域の人たちに親しまれています。 また、このイチョウは、根の一種である気根が乳房のように多数垂れ下がっている姿から「乳イチョウ」と呼ばれています。この「謂れ」から、今も多くの人たちが姥神を訪れ、「子どもの健やかな成長を願い、母乳がよく出るように」と祈願する姿がよく見かけられます。 乳イチョウは、秋、黄金色の葉が青空に映える頃が最も美しく、あでやかな姿をあらわします。 *********** この、垂れ下がっているのは「気根」といって根っこの一種であることを、これを読んで初めて知った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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