9月第1回‘臨場’
9月第1回‘臨場’外れませんね。横山さんの短編集になるかな。ただ、登場人物は検視官の倉石が主役?というかキーマンで必ず出てくるので、倉石周辺の警察関係・事件の一連の話になっているわけです。倉石に主役?とクエスチョンマークを付けたのは、事件を解決する糸口は倉石なんだけれども、その物語物語で主に行動している(事件に関係する)別の登場人物がいるわけで、その登場人物の物語が多く語られるわけです。考えるとミステリーというのはそういうものなんですね。テレビドラマの水戸黄門だって、その町その町の事件があって、その事件の関係者の事情で物語が基本的には進む。それを最後に黄門様が事件を解決するという王道があるわけです。だから本書も何かその王道に沿っているので、読んでいて安心感がある。事件はある程度解決されるから、純文学のようにいろいろ解釈があるような読後の気疲れもなくて今の自分には良かった。臨場 (光文社文庫) [ 横山秀夫(小説家) ]【中古】 臨場 劇場版 特別版/内野聖陽,松下由樹,渡辺大,橋本一(監督),横山秀夫(原作),吉川清之(音楽) 【中古】afbドラマ、映画になっているのですね。ドラマだと倉石という主役を見せ場にしないといけないから、どうなのだろう?原作よりももっと人となりが前面に出てきているのかな。