ベキル・ビュルビュル「葬送のカーネーション」シネリーブル神戸no216
ベキル・ビュルビュル「葬送のカーネーション」シネリーブル神戸 今日は1月21日の日曜日です。その上、神戸では再開したルミナリエの最中です。電飾会場はシネリーブルのすぐ南の通りです。人混みに出るのが億劫で、昨日から躊躇しつづけて、部屋でゴソゴソしていたのですが、「家の中でパソコンばっかりいじってないで、どこかに行きなさい!」という、同居人の一喝で出かけてきて正解でした(笑)。 見たのはベキル・ビュルビュルというトルコの監督の「葬送のカーネーション」という作品でした。老人と少女が棺桶を引きずって旅をする映画でした。 見終えて、しばらく動けませんでした。 とにかく、「これはスゴイ!」 と震えるような思いで座っていることは確かなのですが、いったい、なにに揺さぶられているのかわからないのです。 映画館の近所でやっていたルミナリエの美しい電飾にも気もそぞろで、元町駅から電車に乗って、その電車の中で、身寄りのない孫娘を、なんだか不機嫌に、あそこまで連れて来たんです。あんな荷物を引きずって。で、あの老人は、なんで、あそこまで連れてきた孫娘を置き去りにして金網を越えてしまったのか? という問いが降りかかってきました。 垂水駅で電車をおりて、原付に乗って、寒い街中に出て、一人で走り出して、突如、涙が止まらなくなりました。 そうなんです。あの金網というか、鉄条網の向うに、あの子を連れて行くわけにはいかないんですよね。なにがわかったというわけではないのです。金網にしがみついて「オジーちゃん!」 って、後ろで孫娘が叫んでいるんです。それはわかるんです。でも、もう、そこからは一人で行くしかないんだよな。 で、ボクのなかでは、ただ、あの後姿が浮かんできて、昂っていた気持ちが崩れていくような不思議な感じなのです。なんで、原付に乗りながら涙が止まらないのか・・・・。 ヘルメットがフルフェイスですから、拭うこともできないのに、次から次から湧いてくるんです。「そうだよな、そうするしかないよな。」 まあ、ことばにすれば、そういうことです。すごい映画でした。拍手!監督・脚本 ベキル・ビュルビュル脚本 ビュシュラ・ビュルビュル 撮影 バルシュ・アイゲン美術 オスマン・チャンクルル編集 エレン・サブリ・オズテュルク ベキル・ビュルビュルシャム・ゼイダン(ハリメ 孫)デミル・パルスジャン(ムサ 老人)バハドゥル・エフェタシン・ラーレイート・エゲ・ヤザールセルチュク・シムシェックフラート・カイマックエミネ・チフチセルカン・ビルギ2022年・103分・G・トルコ・ベルギー合作原題「Cloves & Carnations」2024・01・21・no006・シネリーブル神戸no216