映画の時間 セサル・ガリンド「今日からぼくが村の映画館」元町映画館no365
セサル・ガリンド「今日からぼくが村の映画館」元町映画館 2026年の5月10日(日)です。連休明けの元町映画館が、朝一番に一週間だけしかやらないというので、いつもは出かけない日曜日の、それも午前10時に元町にやってきました。お目当てはセサル・ガリンドという、多分、ペルーの監督の「今日からぼくが村の映画館」です。 ようこそ、天空のスクリーンへ! はい、天空のスクリーンで踊るシストゥ少年、サイコー!でした(笑)。 アンデスに風が吹き、天空の雲が流れ、ケチュアの人たちのニュー・シネマ・パラダイスが始まりました。 ペルーとかアンデス山脈とかいわれても、そこがどのあたりかさえはっきりわからない、インカ帝国の在ったあたりかな?という、わかったようなわからないような、漠然とした気分で見ながら、スクリーンに広がる「風景」にも、シストゥ君たちがトラックで通う通学シーンにも、オンボロの学校のまじめな先生にも、ロバを連れて、いや、連れられてかな?延々と歩いて行く高原の麦畑シーンにも、ドンドン惹きこまれ行きました。すごいやん! 町にトラックでやって来て、荷台に積んだ映写機から民家の壁に直接映し出される映画館、映っているのはドラキュラ伯爵。なんとも言えない、映画のうれしさがあふれていました。まあ、村人総出で見物した映画がドラキュラだったこともあって、あれこれ批判も飛び出して、揉めちゃうんですが、その結果、「今日からぼくが村の映画館」になっていくわけです。 「ぼくの」じゃなくて、映画に魅入られてしまった「シストゥくんが」天空をスクリーンにした映画館になってしまうところが、アンデスの、ケチュアの人たちの、ニュー・シネマ・パラダイスの肝なのですが、この、じつに素朴な「物語」が田舎暮らしの映画少年の始まりの物語であったという結末にケチュア社会の時間の流れを感じさせる構成も悪くないですね。拍手! 作中に出てくるのが「キングコング」、「風と共に去りぬ」、「ドラキュラ」あたりで、1930年代の作品です。セリフは、多分、みんな英語です。というわけで、村の人たちには映画のことばがわからない。字幕は、多分、スペイン語で、学校に通っている子供たちが通訳するんですね。 この作品は2022年にケチュア語映画として初めて作られたようですが、そのあたりの、映画史的な意味も興味深い作品でした。拍手!監督・脚本 セサル・ガリンド脚本 アウグスト・カバ ガストン・ビスカラ撮影 フアン・ドゥラン編集 ロベルト・ベナビデス音楽 カリン・ジエリンスキキャストビクトル・アクリオ(シストゥ)エルメリンダ・ルハン(ママ・シモナ)メリーサ・アルバレス(ルシーチャ)アルデル・ヤウリカサ(フロレンシオ)ベルナルド・ロサードフアン・ウバルド・ウアマン2022年・88分・G・ペルー・ボリビア合作原題「Willaq Pirqa, el cine de mi pueblo」配給ブエナワイカ2026・05・10・no088・元町映画館no365追記 ところで、このブログをご覧いただいた皆様で楽天IDをお持ちの方は、まあ、なくても大丈夫かもですが、ページの一番下の、多分、楽天のイイネボタンを押してみてくださいね。ポイントがたまるんだそうです(笑)