ベリコ・ヴィダク「キノ・ライカ 小さな町の映画館」元町映画館no283
ベリコ・ヴィダク「キノ・ライカ 小さな町の映画館」元町映画館 アキ・カウリスマキというフィンランドの映画監督さんが生まれ故郷に映画館を建てるというプロジェクトを実行されていて、そのプロセスを記録したドキュメンタリーということで見に行きました。 見たのはベリコ・ヴィダクという監督の「キノ・ライカ 小さな町の映画館」です。 映画館が暗くなって、映像が映り始めて、耳を疑いました。「えっ?吹き替え?」 正直、まず、そう思いましたが、違いました。スクリーンから聞こえてくる歌だけが、日本語で朗々と歌われているのです。 日本からかの地に移住されているらしい篠原敏武という方が、フィンランドの歌を日本語に翻訳されて唄っていらっしゃるのでした。もう、そこから鷲摑みでした。 カルッキラという町だそうですが、町の人達が映画館とワインバーのうわさをしています。馬に乗った二人連れの女性が「自転車泥棒」の話をしています。溶鉱炉で鉄が燃えています。映画館の工事現場ではカウリスマキ本人と思われる男性が材木を担いだり、新設の舞台にスクリーンを張る指示を出しています。ロックのコンサートで盛り上がっています。これがフィンランド! という感じの夕日の野原で電話している人の話声が延々と続いて日が暮れていきます。 ボクがいうのもなんですが、これぞカウリスマキ!という映像 がこれでもかと重ねられていきながら、映画館が出来上がっていきます。 で、とどのつまりには、あのジム・ジャームッシュがカウリスマキとの思い出を語りながら、映画について、彼とカウリスマキの共通点について、「おー、ナルホド、そうか!」 という論旨を展開して見せます。でもね、映画の話もいいのですが、一番面白いのは冬のヘルシンキ空港に迎えに来たカウリスマキにキャデラックのオープン・カーでカルッキラの町まで乗せてもらった時に、暖房がわりに愛犬のライカを抱いておくように言われて、そうしたという話でした。 最後に、カウリスマキ自身が、なぜ、映画館か? という話をして映画は終わりますが、カウリスマキファンのみならず、映画のお好きな方には必見のドキュメンタリィーだと唸りました。 工事を手伝いながらこの映画を撮ったというベリコ・ヴィダク監督はじめ、映像に出てくるすべての人に拍手!でした。 映画館を出るときに、ご夫婦でご覧になっていたらしいご婦人がいい人ばっかり出ていたねえ(笑)。 とおっしゃっているのが聞こえましたが、その通りですね。いいものを見せていただきました。もう一度拍手!ですね。 監督・脚本・撮影・編集 ベリコ・ビダク脚本 エマニュエル・フェルチェキャストアキ・カウリスマキミカ・ラッティジム・ジャームッシュアンナ・カルヤライネンカイサ・カルヤライネン2023年・81分・フランス・フィンランド合作原題「Cinema Laika」2025・02・22・no026・元町映画館no283追記 ところで、このブログをご覧いただいた皆様で楽天IDをお持ちの方は、まあ、なくても大丈夫かもですが、ページの一番下の、多分、楽天のイイネボタンを押してみてくださいね。ポイントがたまるんだそうです(笑)