テーマ:映画鑑賞(1113)
カテゴリ:邦画-1950年代
★★★★+
鑑賞No:01516 製作:1958年 監督:黒澤明 出演:三船敏郎/千秋実/藤原釜足/上原美佐 戦国の世、秋月家は隣国の山名家に敗れ、秋月家跡継ぎの雪姫は侍大将の真壁六郎太と隠し砦にこもった。砦近くの泉には軍資金の黄金二百貫を隠して。 六郎太は同盟国の早川領に逃れるべく、砦近くで出会った百姓の太平と又七を利用しようと考える。ここに、敗軍の将と美女、そして百姓2人が敵中突破するための旅がはじまる・・・。 またしても黒澤作品がリメイクされるということで、まずはオリジナル版を観てみた。 物語は一言で言うと、戦に敗れた真壁六郎太と雪姫が百姓2人とともに数々の難関を突破して同盟国に脱出するというストーリーだが、息もつかせない展開にハラハラドキドキさせられる。といって緊張感ばかりではなく、合間合間に行われる太平と又七の掛け合いが絶妙。強いものに対してはすぐ屈服するものの、生きることや金への執着、隙あらばといった、身分制度の厳しかった頃の百姓のしたたかさが見事に描かれている。 敵中をクリアしていく策略も面白く、折角策略で切り抜けていこうとする六郎太を尻目に隙あらば出し抜こうとする百姓2人に、予想外の物語の展開を期待させられる。 CG技術のない頃の映像としてはスリル感たっぷりの乗馬シーン(特に三船敏郎が両手に刀を振りかざして疾走するシーン)は圧巻! また、絶体絶命のピンチにあって、敵ながら六郎太と心の通じ合う田所兵衛の「裏切り御免!」のシーンは最高にスカッとする名シーンである。 5/10にリメイク版「隠し峠の三悪人 THE LAST PRINCESS」が公開されるが、どこまでオリジナル版に近づけるか、楽しみです。 三船敏郎が演じた真壁六郎太を阿部寛が、上原美佐の演じた雪姫を長澤まさみが演じる。また主役とも言うべき2人の百姓(リメイク版では金堀り師ときこり)を松本潤と宮川大輔が演じる。この2人、オリジナル版で絶妙だった百姓コンビを再現できるかが少々疑問だが・・・。 《裏話》 裏話とはいえないくらい有名な話が、太平と又七の百姓コンビが、あの「スター・ウォーズ」のC-3POとR2-D2のモデルだということ。また、「スター・ウォーズ」のストーリー自体、本作の影響を受けている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年03月30日 08時49分07秒
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