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カテゴリ:masahiro万年筆
1,オーダー時のデータ
オーダーしたのは14ミリ軸の黒エボナイトで、インキ止式万年筆、ペン先中大型(10号)Mニブである。 2,外観 あまり飾り気のない普通の万年筆である。完全な黒軸に金色の小さなクリップが付いているだけである。見えないところにいろいろな技術が使ってあるので、なんとなく「質実剛健」という言葉がぴったりくるような気がしている。 3,エボナイトについて 黒エボナイトは最初に見たときはレジンとよく似ていると思ったが、レジンよりは深みのある黒である。「エボナイトなんだ」と思って見るので、そう感じるのかもしれない。とにかく奇麗に磨き上げられていて、ツヤがある。 エボナイトは年経変化により色が変わる。「エボ焼け」と言うのだそうだ。簡単にエボ焼けを起こさないようにしたいが、使っていくうちに色が変化するのも楽しみの1つである。 4,重さ 意外と軽い。きちんと量っていないが、ペリカンよりは軽いので20~25g程度ではないか。アウロラ88よりは少しだけ重い程度だろう。金属パーツがペン先とクリップ以外では使われていないようなので、これだけ軽いのだろうと思う。結構重そうな外観だったので、持ったときは少しびっくりした。 5,ペン先とペン芯 カスタム743を持っているが、ペン先の滑りはよく似ている。masahiro万年筆の方は普通のMニブなので、自分は硬いと思っている。インクの供給はとても安定している。さすがにエボナイト製のペン芯である。一度インクが通ると、後はストレス無くインクが出てくる。 市販のメーカーでエボナイト製のペン芯となると、その形は数世代前の比較的簡単な造りの物が多いのだそうだ。エボナイトの加工の難しさによるものらしい。このペン先は溝も上手く切ってあって、ペリカンやアウロラのような感じがする。結構手の込んだ造りになっていることが分かる。これが、ペン先に合わせて、1本1本手作りなのだからすごいものだ。 6,吸入機構(インキ止式) 首軸を見たときは「本当にここから外れるのだろうか」と思うくらいピッタリとついていた。説明書どおりに首軸を回すと、外れた。軸の方は中に駒が入っている。駒は首軸にふたをする役目をしている。尾栓をゆるめると、これが奥に引っ込む仕組みである。 尾栓を少しゆるめて、首軸を外し、インクを入れる。注射器型のスポイトで入れたのだが、2ccくらい入っただろうか。インキ止めらしくたくさん入る。その後首軸をしめるとよい。 書くときは尾栓をゆるめると、インクが軸内から首軸の中へ流れていく。吸入式と違って吸入過程がないので、常にインクはペン先方向へ一方通行となる。カートリッジ式と同じである。 書き終わったら尾栓を閉める。インク窓はついていないが、振るとチャプチャプと音がする。慣れてくるとこの音でインクの残量が判断できるようになるらしい。 7,クリップ 小さいクリップで、パイロットとデザインがよく似ている。結構硬くて、ワイシャツのポケットにもきちんと止まり落ちない。ペリカンのペンシース(3本差し)に入れようと思ったが、革が厚くて柔らかいため、クリップではさむことが出来なかった。仕方がないので、革の薄い2本差しの方に入れるようにしている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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